さて、この「ＰＳ時の交差」なのですが、そもそもは自分が、まだＰＳ倶楽部を
作る前に暇潰し的に考えていた話（これはワープロにも原稿用紙にも書いてない
完全に僕の頭の中だけの産物です）が元となっています。それはどういう話かと
言うと・・・
首都に住む１６歳の少年アレンは天涯孤独で、一人の男性型アンドロイドと
一緒に暮らしていた。しかしそのアンドロイド：ウォーレンは今は亡き王家が
自分達の衛兵にと作った物で、彼は王家を滅ぼした総督に強い敵対心を抱いて
いた。そしてアレンもその復讐の手先とするために育て始めたのだが、やがて
アレンとの生活の中でその復讐心は薄れて行く・・・しかしある日世界の不穏な
空気を感じた彼は総督暗殺を試みるが返り討ちに遭い、その追っ手はアレン
にも及ぶ。
そしてアレンはガズニの追捕から逃げ、政府の試作品である人口生命体の少女
（早い話がネイのパクリ）や反政府レジスタンスのリーダーであるギゾとテオ
らと知り合い、真相を知ったガズニも仲間に加えついに総督、そしてダーク・
ファルスを倒すがその戦いの中命を落とす。
そして「天界」へと行ったアレンの魂はそこで自分がこの世界の維持を役割と
する神であった事、これまでの戦いが己への信仰を失った創造神が引き起こした
事、そして自分はそれを阻止しようとして戦ったが敗れ、人間の子供として
化身する事で姿を隠していたのだという事を知り、そしてやはりダークファルス
との戦いでその命を落としたネイとともに最後の戦いに挑む・・・
そして、それから二十年後、人間として生まれ変わったアレンと「ネイ」が
町の噴水の前で出会う所で物語は幕を閉じる・・・という物でして（ここまで
書いたからには絶対に小説化はすまい）全体的に結構暗い雰囲気の話でした。
キャラの名前やギゾやガズニの性格設定（テオは全然違いました。アレンも
テオほどじゃないけど違いますね、戦闘時の口調や選民主義の否定とかいう
部分は同じですが日常的な部分では違いが大きかったような・・・）それに
王家を滅ぼした総督政府が敵役という設定とかはほとんどどのまま使って
いますけど・・・今こうして書いててメチャクチャ懐かしかったです。
それをＨＰに掲載しようと思った時に初めて「ノインルートの千年後」という
舞台設定が浮かび、さらに「いくらなんでもネイをそのままパクったヒロイン
というのはファンタのＨＰに載せるのにはないだろう」と考え、アリスが誕生
し、話も明るさを重視した物にしようと考え、そして今まで皆様が読んでくだ
さった「ＰＳ〜時の交差〜」と相成ったわけです。こちらの話の骨格は中国に
留学していた時にやはり暇つぶしでネタを考えていた時にできあがりました。
だから構想期間は（無意味に）長く、中国にいた時に「ワープロ欲しい！」と
何度も思いました（苦笑）
あと前作「Ａｌｇｏｌ Ｆｉｎａｌ」がメインキャラのほとんどが千年紀という原作がある
キャラクターを使っていたのに対し「時の交差」はメインキャラのほとんどが
オリジナルだったのでキャラクターの元人気に頼れない分（それでもしっかり
ミューとかルラキルとか登場させていますが）前作を超える物を作りたという
意識は多分にありました。それで書き上げてみたところ文章表現なんかは
（良くも悪くも）細かくはなりました。ただ「超えられた」かどうかについては
何を基準にしていいのか分かりませんし、何とも言えませんけど・・・
作品のテーマと言うかこの作品を通じて言いたい事は色々とありましたが、
その中で「家族愛」というのは、あまり描写の機会はありませんでしたが、
自分の中では大切な要素でした。特に最近家庭の崩壊とかが取り沙汰
されているので、このテーマは大切にしよう、と。これはＡｌｇｏｌ Ｆｉｎａｌ
から引き続き使っていたテーマです。それと世の中暗いニュースが多かった
り、犯罪をテーマにしたドラマが多かったりするので（そういうドラマの
ファンの方スミマセン）明るく「人間っていいな」というような内容の話を
描こうと思っていました（というか体質的に暗い話と「完全無欠のお嬢様」
は書けない体質らしいです ＾_＾；；）
キャラクターについては書きたい事が多すぎるので、近いうちにまとめて小説
コーナーにでも改めて掲載しようと思っています。
とりあえずもう十話二十話という長さの小説は書くつもりはないです、書くと
しても長くて五話程度でしょうか？ある程度制限をつけた中でどれだけの
ボリュームがある物を書けるか、というのもやってみたいですし。それで
千年紀に関わる話、３に関わる話を書いたから次は２関連で・・・ってイヤに
具体的な気が（汗、ちなみにこの時点ではプロットも何もありゃしないです）
または爺さんになったアレンとその孫によるジョジョの奇妙な冒険第三部、
または英雄伝説５なストーリーとか。でもそんなの書こうとすると絶対にまた
長くなりそうですね（苦笑）
最後になりましたが、この物語に最後までおつきあいいただいた全ての方に、
厚く御礼申し上げます
西暦２０００年１月１５日 臥龍鳳雛