「エヴィン君、か・・・」
ベッドに仰向けに寝転がったまま、リビアはつぶやいた。
エヴィンと一緒に出かけたのは初めてだったが、それなりに楽しい時間を
過ごす事ができたと思っている。リビアは別に、エヴィンが彼女に対して
持っているような感情は抱いていないし、エヴィンが自分に対して特別な
感情を持っている事にも気づいていない。でも、またいつか、近いうちに
休日に一緒に遊ぶのも悪くないと思うし、その時は今日みたいに夕方から
ではなく、昼間から会って、公園かどこかででものんびりおしゃべりでも
しようか、とかそんな事を考えていたのだが、そんな事を考えているうちに
疲れからついウトウトと居眠りをしだした。
「あれ？・・・寝ちゃってた・・・？」
リビアが目を覚ましたのはそれから十分ほどしてからだった。気がつくと
まだ服も着替えていない。リビアはムクと起きあがり、ハンガーに掛けてある
寝間着を取りに行ったのだが、そこでリビアの耳に、自分の背後のドアが開く
「キィ」という小さな音が入ってきた。
「ドア閉め忘れてたかしら？」
そう思いながらリビアは何の気なしに後ろを振り返ったのだが、その瞬間、
リビアは自分の体中の血の気が引き、そして心臓の鼓動が急速に高まるのを
感じずにはいられなかった。自分の全く知らない、老年の男性が自分の部屋の
前に立っていたのである。
「はじめまして・・・ご無礼をお許しくださいませ・・・」
自分と同じくらいの背の、丸眼鏡をかけ、少し後退した真っ白な髪の毛を
持ち、タキシードを着たその老人は、リビアに向けてうやうやしく礼をする。
しかしその礼儀正しい態度はかえって、凶悪な容貌と荒々しい態度の者の
持つそれとは別の、背中に氷を流し込まれるような、「ゾク」という恐怖と
気味の悪さをリビアに与えた。
「あ、あなた誰なの！？け、警察を呼ぶわよ！！」
震えた声でリビアが言う。と、老人はまた一礼をした。
「これはこれは、失礼をいたしました・・・わたくしの名はヘイン、ヘイン・ド・
ウィルソンと申します。ベネット家に五十年以上、三代にわたり
執事としてお仕え申しあげてまいりました・・・」
「そ、そのヘインさんが何の用なのよ・・・」
「・・・大変、申しあげにくい事なのですが・・・」
「申しあげにくい事なのですが・・・？」
「私の主人、レガード様が『闇の神子』の力を得るために、あなた様の身を
お預かりせねばならぬ事になりました・・・」
ヘインの口からその言葉が発せられた瞬間、リビアの視界から彼の姿は消えた。
一瞬にしてリビアの背後に回り込んだヘインが、右の手刀でリビアの首の付け
根のあたりをトン、と叩くとその一撃でリビアは簡単に意識を失い、膝がガクリ
と落ちて地面に倒れかかる。ヘインはそんなリビアの体を抱きとめるとその身を
背中に背負い、そして二人の姿は忽然とその場から、光の渦に呑み込まれるかの
ようにして消え失せた。
そしてそんな事件の事は当事者以外まだ誰も知らない、そんな翌日の朝・・・
「それじゃ、行ってきま〜す！」
「ん？おお、気をつけてな。」
「今日も部活だっけ？昨日の先輩って人にもよろしく伝えておいてね。」
「うん！」
まだ朝食中の父と、後かたづけ中の母にそう言い残すと、エヴィンは上機嫌で
家を出た。エヴィンの心の中から、昨日の興奮はまだ醒めきっていない。
しかも今日も部活がありリビアに会える、エヴィンは普段、そんなに大っぴらに
喜怒哀楽を表に出す事は無いのだが、今日のエヴィンは誰が見ても上機嫌だと
言う事がわかるくらいに足取りが軽く、声のトーンも高かった。それに今日の
空は雲一つ無く晴れ渡り、心地よいそよ風が頬を撫でる。天気までもが今の
エヴィンを祝福してくれている、そんな気さえもする朝だった。
「おはよ！エヴィン君！！」
少し遠くから、自分をそう呼ぶ声が聞こえると、エヴィンは元気よくその声の
方を振り返った。
「あ！おはようメル！それにジェシカ！！」
「エヴィン、今日はヤケに上機嫌じゃない。」
「聞いたわよ〜、昨日、例の『リビア先輩』って人とデートだったんだって？」
いつものからかい口調でメルがそう言うと、エヴィンは顔を真っ赤にして嬉し
そうに照れ笑いをする。そして二人が聞いてもいないうちに、昨日の事を色々と
しゃべりだした。
「エヴィン君・・・なんか、キャラクター違わなくない？」
少しだけ呆れた顔と声をしながら二人が言う。そして三人はそのまま一緒に
登校をし、その日もまた、いつもと同じように授業が始まった。
「よぉ、もうみんな揃ってるのか。」
三時間目を前に、ようやくマークが教室にやってきた。
「あ、おはようマーク。」
「あんたも相変わらず、遅刻多いわね〜」
「体育の授業だけはマトモに来るけどね。でも、残念だけど、今日の体育は
保健の講義授業よ。」
「え？・・・それ、マジ？」
ジェシカの言葉に唖然とした表情でマークが言う。
「そ、今日はテクニックの実習だって。」
「そんな事聞いてねぇぞ？俺！」
「そりゃそうよ、だってアンタがサボっている日に言われたんだから。」
意地悪そうな笑みを見せながらジェシカが言う。ちなみに昨日一日一緒に
いたのに、その事に一言も触れなかったのは当然ワザとだ。
「でもよ、テクニックって言っても、どうせサンフォースとかだろ？どうせ
ならフォイエとかグラブトとか教えてくれてもいいのによぉ。」
マークは笑いながらそう言うのだが、法律で学校で年数回の講義が義務化
されている回復系とは逆に、それらの攻撃テクニックは五十年前と同様か
それ以上に、化学や工業などの一部の例外を除いてその使用は厳しく規制
されている。しかしエヴィンがその事について触れてもマークは、（そもそも
使用が許可されていてもその習得のために真面目に勉強をするようなタイプ
ではないのだが）自分の「使ってみたい攻撃テクニックとその用途」の話を
やめようとはしなかった。
「それとも、話でしか聞いた事ねぇけど究極の破壊テクニック、『メギド』で
一撃必殺とか・・・」
「マーク・・・何か、世の中に不満でもあるの・・・？」
エヴィンが困った顔をしながらそう言うと、マークはしばらく考えた。
「ん、不満？そうだな・・・最近だと近所の定食屋のランチセットの中の、
ただでさえ小さなポークカツが無断でコロッケに変わっていた事とか、
今朝の格ゲーの対戦でハメ技喰らって負けたとか、ガム踏んづけたとか・・・」
「・・・いいわね、悩みが無い人生ってのも・・・」
ため息混じりにジェシカが言う。
「んだとぉ？人がノーテンキみたいな言い方しやがって！じゃあお前には何か、
大きな悩みでもあるって言うのかよ！？」
「ええ・・・あるわ・・・すっごく深刻なのが・・・」
少し顔をうつむかせながらジェシカがそう言うと、マークは心配そうな顔をし、
ジェシカの方を覗き込んだ。
「・・・何なんだ？その『悩み』って・・・？」
「・・・・・・」
「俺で良かったら、力になるぜ？」
「・・・・・・」
「黙ってたら分からねぇだろうが、それとも、ここじゃ言いづらい事なのか？」
マークがさらにそう問い詰めるとメルとエヴィンもまた、心配そうにジェシカの
方を見る。するとジェシカは困った顔で、右手の人差し指でこめかみのあたりを
ポリポリと掻いた。
「まいったわね・・・」
「ん？どういう意味だ？」
「いやね、ホントは『アンタが私の頭痛の種』って言おうと思ってたんだけど
そんな真面目な顔で心配されたら、そうも言えなくなっちゃったわよ。」
「んあ？」
ジェシカの言葉に鳩が豆鉄砲を食らったような顔をするマークと、コケる
他二人。そして三人が続きの言葉を何も言い出さないうちに、ジェシカは
マークの方を見てニコと微笑んだ。
「今回の件は、一応謝っとくわ。あんたの自覚症状のなさは困りモンだけど、
本気で心配してくれたのは嬉しかったし・・・ま、何かあったらよろしくね！」
「ん？あ、ああ。」
ジェシカがそう言うとマークは、釈然としない部分を抱えながらも、少し照れ
臭そうに顔を赤くしながら左手で後頭部をポリポリと掻く。そしてこの日は、
それから放課後になるまでこの二人がケンカをしている光景をエヴィンは見な
かった。もしかしたら、彼らと会ってから初めての事だったかもしれない。
そして授業が終わり、エヴィンは部活へ行き、ジェシカは学級委員と生徒会を
交えての委員会会議に行き、メルは芸文部へと行く。そして帰宅部のマークは、
今日が入荷予定の新作ゲームをやるために商店街のゲームセンターへと歩いて
いたのだが、今日もまた、河原のそばの道で数人の集団に取り囲まれた。
「ふぅ・・・まったく、あんたらも懲りないねぇ・・・」
自分を取り囲んだ不良の集団に、半ば同情的な気持ちさえも抱きながらマークは
そう言ったのだが、しかし直後に彼は、連中の様子がいつものそれとは全く違う
事に気が付いた。全員、目は虚ろで生気がなく、何か言葉にならない言葉をブツ
ブツと繰り返している。そして彼らは全員一斉に刃渡りの長いコンバットナイフを
抜き払った。
「オイオイ！刃物はシャレにならねぇぞ！！」
刃が光るほどに鋭いナイフを手にした彼らを前に、マークは驚きの声をあげる。
しかしそんな事はお構いなしに不良達は、いつもの彼らからは想像のつかない
スピードで、マークを取り囲むようにして斬りかかってきた。
「あんまり調子に乗るなよ・・・」
円で囲むようにして突進してくる敵を、自分の直前まで引きつけるとマークは
高くジャンプし、相手の攻撃を上空にかわす。そしてそのまま相手の一人に
延髄斬りを叩き込みながら、輪の外に着地するのだが、蹴り飛ばされた相手に
まったくこたえた様子は無い。
「なんだ？こいつら・・・いつもと違う？」
マークはそんな彼らをいぶかしく思った。しかし考え事をしている間にも敵は
隊列を組み直しマークに迫ってくる。しかもその隊列は、マークがどんなに
攪乱をかけるような、不規則な動きをしても乱れを見せず、マークがどんな
攻撃を叩き込み、体から血を流しても彼らの動きは少しの衰えも見せなかった。
「くそ・・・」
相手のあまりのしつこさに、ようやくマークは息を切らし、肩も落ちてくる。
そしてそんなマークに対し、相手の一人のナイフがマークをかすめた。幸い
出血はそんなにひどくはないが、その一撃の後も彼らは次から次へと波状攻撃
を仕掛ける。そんな彼らに次第に傷も増え、出血もひどくなり、意識も朦朧と
してきた。
「へへ・・・こりゃさすがにヤバイかもな・・・」
こんな状況になるのならさっさと逃げておけば良かった、ともマークは思ったの
だが、それももはや後の祭りである。連中から逃げ切る力ももう残されていない、
そう判断したマークは、ムシャクシャ混じりな雄叫びをあげると、せめて彼らに
一矢を報いようと突撃を仕掛けたのだが、しかしそんなマークの一撃よりも速く、
相手の顔面をとらえる一拳があった。
「だいぶ苦戦しておるようじゃのう！ティーズのひ孫！！」
「じ・・・爺さん！」
「爺さんなどと呼ぶんじゃあない！ワシにはアレンという名前があるのじゃから
なあ！！」
突然の助っ人に呆気にとられるマーク、そんなマークの表情を面白がるかの
ように、アレンはニヤリとした笑みを浮かべてみせた。
「爺さん！どうしてここに！？」
アレンの方を見ながらマークが尋ねる。
「だぁから、爺さんと呼ぶなと言っておろうが！ティーズのひ孫！！」
「だったら、俺の事もマークって呼べよ！俺はそのひい爺さんの顔も知らねえんだぞ！」
「フン！ワシに本名で呼んでほしかったら、それなりの力を見せる事じゃな！」
「なんだよ！それ！！」
「ワシが若い頃、ティーズに言われたセリフをそのまま返しただけじゃよ！」
「な・・・そう言うのを『ニーヤの仇をネオカミニートで』って言うんだぞ！」
「・・・絶体絶命のピンチじゃってのに・・・口の減らないガキじゃのう・・・」
マークの元気さに、半ば呆れながらアレンはそう言うと、今度は目の前の敵に目をやった。
「フム・・・こいつら、一種の強力な催眠術にかかっておるようじゃの・・・このまま
じゃと、死ぬまで動きを止めんぞ・・・」
「だ、だったらどうすればいいんだよ！俺、人殺しはしたくねぇぞ！！」
アレンの解説にマークは慌てふためくのだが、アレンはそんなマークを制止させると
静かに、しかし深く深呼吸をし、両腕を「×」の字状に組み、それをそのまま顔の上
まで持っていった。
「喝っ！！」
下に振り下ろし、そして一度は上に上げた右足を地面に叩きつけると、地面を中心に
に強烈な衝撃波が走る。そしてその衝撃で敵が呆然とした表情とともに動きを止める
と、アレンは次の攻撃にうつった。
「連撃式オーバードライブ！！」
敵の一群の真っただ中を駆け抜けながらアレンが放った、「威力」ではなく「速度」に
特化させたオーバードライブの高速連射をみぞおちに一発ずつ喰らった彼らは、ほぼ
同時に、声もなくその場でうずくまるように倒れ込み、そしてしばらくの間、死んだ
かのようにピクリとも動かなかったのだが、やがてうめき声とともに目を覚ました。
「ぐ・・・痛ててて・・・」
「俺ら・・・何をしてたんだ・・・？」
「頭も、ひでぇ頭痛が痛えし・・・」
「腹も、腹痛が痛てえ・・・」
「どうやら、正気に戻ったようじゃの。」
不良達は、まだ立てないながらも目は一応正常に戻っている。アレンはそんな彼らの
様子を確認すると今度は大急ぎで走り出し、そしてマークも、そんなアレンに半ば
反射的について行った。
「何じゃ、ティーズのひ孫！ワシは忙しいんじゃ！！」
「爺さん・・・今のは一体・・・？」
「ん？気合じゃよ気合、許容量を超えた衝撃波で空白のできた心に、最速の攻撃を
叩き込む。ま、ショック療法とでも言えばいいのかの？」
早口で、まくしたてるようにアレンはマークにそう説明をした。
「ふ〜ん・・・『気合』ねぇ・・・ところで、何にそんなに急いでるんだ？」
併走しながら自分にそう聞いてくるマークに対し、アレンは顔をこわばらせた。
「嫌な予感・・・いや、予感じゃない・・・邪気を感じるんじゃ・・・しかも、相当に強烈な、
このワシもここ五十年近く感じた事が無いほどの・・・」
「邪気ぃ？」
「ウム、そしてそれはここから一直線の先、５００ｍくらいの所から来ておる！！」
「こっから５００ｍ、って・・・俺の高校がある所じゃねぇか！」
驚きながらそう言うマークに対し、アレンは帰宅を促すのだが、それを素直に聞くマーク
でもなく、それを追い返すだけの時間的余裕もアレンには無い。だから結果的に二人は
一緒に学校に走って行く事になった。
そしてその学校、ティリア第一高等学校の二階の隅の方の教室・・・
エヴィンは、誰もいない教室で一人、楽譜を前に置いて練習曲を演奏していた。部活の
開始時間から、もう小一時間が経っている。
これまでリビアが部活に顔を出さなかった事は無いのに、また、昨日会ってるのだから
病欠とは考えづらいのに、なぜかリビアはまだ部活に顔を出してこない。
「もしかして、自分が何か悪い事も気付かないうちに言っていたのだろうか？」
考えがそんな方向にも行き、今一つ練習にも身が入らず、もう失敗をしなくなったパート
でも何度もミスをする。エヴィンはそんな自分の気持ちを少しでも紛らわすために、ベラ
ンダに出て外の空気を吸おうとしたのだが、そう思い教室の入り口に背を向けた瞬間、
自分の背後のドアがガラガラという音を立てて開いた。
「先輩？」
エヴィンは反射的に後ろを振り向いた。しかし、そこにいたのはリビアではなく、
また出現率の低い他の部員や顧問などの教職員でもない。自分が初めて見る、
背が高く、冷たそうな切れ長の目をした青年だった。
「あの・・・どちら様でしょうか・・・？」
フルートを脇に置くと、不思議そうな顔をしながらエヴィンは青年に尋ねたが、
その青年は無言のままエヴィンの方に歩み寄ると、右腕を振り上げ、思いっきり
エヴィンの頬をひっぱたいた。
「い、いきなり何をするんです！」
突然の出来事に、エヴィンには何が起きているのか全く理解できない。しかし
エヴィンの理解無理解に関係なく、青年は無言のままエヴィンとの間合いを詰め
ると今度は彼の腹部目がけて蹴りを放つ。エヴィンはそれを両腕でガードすると
今度は逆に青年の腹部に蹴りを入れ、その反動を利用して彼との間合いを離し、
教室から逃げ出そうとする。しかし教室のドアに手をかけたエヴィンの目の前を
青年が投げた一枚の、端が刃物のように加工されたカードのような物が横切り、
そしてそれはエヴィンの鼻の頭をかすめ、壁に突き刺さった。
「あ・・・ああ・・・・・・」
あと一歩自分が前に出ていたらカードは顔に突き刺さるか、または頸動脈を切断
していた。その事実は彼に恐怖を与えるのには十分だった。しかし直後にその
「カード」を見たエヴィンが感じたのは「恐怖」よりもむしろ「衝撃」と言った方が
正しい物だった。
「こ、この写真・・・まさか、リビア先輩！？」
エヴィンが最初「カード」だと思ったのは写真だった。そして、写真に写っている
のは間違いなくリビアである。しかし、写真の中のリビアの光景は異常だった。
リビアが気を失っているのか、それとも眠っているのかは分からない。だがその瞳は
閉じられ、身体は石畳の上に横たえられている。そして両足首と腕はロープで縛られ
拘束されているのである。
「あ、あなたは・・・まさか、先輩を・・・？」
「だとしたら、どうだと言うのだね？」
恐怖や怒りが入り混じり、全身をガタガタと震えさせながらそう言うエヴィンに対し、
青年の方はいとも当たり前と言った様子で、平然と答えた。
「どうして・・・どうして、こんな事を・・・それに、あなたは一体・・・」
「我が名はレガード・・・レガード・ベネット・・・エヴィン・ハランツ、お前の内に
秘められた力を欲する者だ・・・」
「内なる、力・・・？僕が、持っている・・・？」
「そう、お前が生まれた時から持っている、暗黒の力だ・・・闇の神子！エヴィン！！」
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