夢幻之星学園

	光と闇の学園の闘争がユーシスの感情大爆発（本物のメギド）によって終わり、今はどこかの刑務所で服役中の深遠親子と究極の技を使ったユーシス（彼はその時のことを全く覚えていない）により、見事に破壊されたピアタ市は、それから２～３ヶ月後奇跡の復興を遂げた。「さあ、今度はあたしの番ざんす」ピアタ市の復興を記念して、市長から記念式典用の曲を作曲して欲しいと依頼された、生徒も先生方もあまり知らない、非常に影の薄いアバンチーノ先生は大学部別館のパイプオルガンの前で張り切っていた。彼が登場したのは、例の光と闇の学園の闘争で、１回、恐怖のソリタリーウェーブを奏でた時だけである。それ以来、複雑かつ深刻になった事件のために、彼はパイプオルガンの練習を控えなければならなかっただけに、その喜びは非常に大きいものがあるのだろう。アバンチーノ先生は巨大なパイプオルガンの鍵盤に至る階段１３段（別名栄光の１３階段）を上り、椅子に腰掛け、パイプに空気を送る電動ファンのスイッチを入れた。ヒュオオ～ンと、掃除機の音のような音を立てて、ファンが回りはじめる。そして、彼は久々のオルガン練習兼作曲を始めた。が、音が出ない。「おかしいざんすね。なぜかしら？」いくら押しても音の出ない鍵盤をあっちこっちいじりまわしながら、アバンチーノ先生はぼやいた。と、突然えも言われぬ変な音が大音響を発して鳴り出した。しかも止まらない。それに驚いたアバンチーノ先生。たちまち椅子ごと後ろにひっくり返ってしまった。「いたたた・・・。なんざんす。ああ、びっくりした」したたかに打った腰をさすりながら、恐怖映画のBGMさながらに鳴り響くオルガンを止めにかかる。これでは、全く仕事にならない、とぼやきながら電動ファンを止め、５０００本以上もある、長短様々の各パイプを点検してみるが、異常らしいものはなかった。「しかたないざんすね。機械部に修理してもらおっと」アバンチーノ先生は残念そうに舌打ちすると、学園一の騒音工場兼機械部部室に走った。「パイプオルガンの修理ですって。なんだか難しそうだな」急に走って息切れしているアバンチーノ先生に、パイプオルガンの修理を依頼された機械部部員は困った。なにせ、巨大かつ５０００本以上もあるパイプオルガンを修理するなど、やったこともないし、だいいち機構がわからないのだ。「そこをなんとかして、ちょうだい」と、アバンチーノ先生。結局、パイクとフォーレンが修理を担当することになった。「やれやれ、悲惨な騒ぎが終わったと思ったら、今度はこれか・・・」うんざりするパイク。「でも、今度製作する、ランドマスターマーク２改の参考にはなるでしょう」フォーレンがパイクの肩を叩いて言う。「だと、いいがな」パイクはあくまでも乗り気ではなかった。（アバンチーノ先生、機械部に走る　by　沖野守船：なんだか、また変になった。誰か、この続き誰でもいいから書いて下さい。）
	機械部に特大のパイプオルガンが持ち込まれた。その事はすぐに高等部でも話題になった。パイプが五千本もある化け物オルガンなので無理もない。ここ久しく出番の無かったシェス、リナ、そしてルイセの三人組もまた、放課後アイスクリームを買い食いしながらその事を話していた。「・・・しっかし、機械部の何処にそんなのが入るスペースがあったのかしら？」素朴にして当然な疑問をリナが口にした。「なんか、どこぞの市民会館を借り切ったとか、機械部は実は四次元ポケットまで開発　していた、とか・・・噂だけはあれこれ立っているわよね」相づちを打ちながらシェスが言う。そんなシェスにリナがまた言葉を続けた。「ところでシェス？」「なに？」「そのアイス・・・何個目？」「え？さぁ・・・」「いくら今日が暑いからって、食べ過ぎてお腹壊しても知らないわよ」「だいじょーぶよ、子供の頃一日にカップアイス６個の記録持ってるんだから」「・・・そういう、物なのでしょうか・・・？」シェスの言葉に、リナもルイセも今一つ合点がいかない。しかしそんな二人を後目に手にしたアイスを食べ終えたシェスは、通りがかったアイスクリーム屋に入り、また一つ、特大のアイスを満面の笑みで抱えながら出てきた。と、その時であった。シェスに亜光速で迫る小型の物体があった「シェス！危ない！！」「え？」リナとルイセは大慌てでそう言うのだが、もう間に合わない。黒い物体はシェスにタックルをかけ、その体を弾き飛ばしていた。「痛たたたた・・・って犬！？」呆然とするシェスの前には、一匹の犬がいた。そしてその口にはシェスが今買ったばかりのアイスがくわえられている。その犬・・・普段は鈍くさいくせに食べ物の事と逃げ足になると音速を超えると言われるティンカーベル家の犬「ろっきぃ」はシェスをバカにしたような笑みを見せ一目散に逃げ出した。「あ・・・あの犬・・・私のハーゲン○ッツのラムレーズンとクッキー＆クリームと　イエローピーチヨーグルトのトリプル、汁だく大盛りを・・・」「し、汁だく大盛りって・・・牛丼じゃないんだから・・・」「許さない！犬鍋にして食ってやるわ！」そう言うが早いかシェスは一直線にろっきぃを追いかけだした「ちょっと！待ちなさいよシェス！」「そうですよ！こんな暑い日に鍋料理なんか食べたって！」「・・・ルイセ・・・ツッコミ所が違うわよ・・・」ともあれ、リナとルイセもシェスを追いかけ走りはじめた。（ｂｙリレー小説は一年以上ぶりな臥龍鳳雛）
	「待て～」ティンカーベル家の犬「ろっきぃ」を追い掛ける三人組。しかし、彼女達に追われている、ろっきぃの足は早く、彼女達はたちまち見失ってしまった。「どこに行ったのかしら。あの犬。まったくむかつくわね」アイスクリームを犬にとられたシェスはいまいましそうに呟いた。その頃、まんまと彼女達を巻き、逃げおおせたティンカーベル家の犬「ろっきぃ」は、シェスからせしめたアイスクリームを学園の裏で食べていた。「へっへっへっ・・・」相変わらずの人を馬鹿にしたような、薄笑いを浮かべて。全くこの犬に関して、飼い主の顔を見てみたいものである。アイスクリームを食べ終わった彼は、満腹したのか、校庭の片隅に植えられた芝生の上に行くと、ごろりと横たわり、そのまま寝入ってしまった。「いた。あのくそ犬が・・・。犬鍋にして食ってやるわ」食いもんの恨みはまことに恐ろしい。芝生の上で横たわり、はなちょうちんをふくらましながら、しかも気持ち良さそうに寝ているろっきぃを発見したシェスは、金属バットを片手にそっと近付いた。その殺気たるや尋常ではない。はなちょうちんがパチンと弾けたその時、ろっきぃは彼女の痛恨の一撃をくらい、驚いて目を覚まし一目散に逃げ出した。「逃がさん。待て～」後を追い掛けるシェス。この時の彼女の足はろっきぃに負けず劣らず早かった。そのこっけいな逃走劇は、学園の生徒の目を奪い、野次馬が集まった。「負けるな犬」「頑張れシェス」などと声援が飛んだりする。勝負はなかなか決まらなかったが、ろっきぃは彼女に追い詰められた。じりじりと歩み寄るシェス。もう後がない。その傍らではらはらしながら成りゆきを見守るリナとルイセ。と、その時、学園一の騒音工場兼機械部部室から、恐怖のソリタリーウェーブが聞こえて来た。この曲についてはすでに御承知のとおりである。その曲を聞いた者はたちまち脳みそをかきまぜられ、運動神経をぼろぼろにされてしまうあれである。かくのごとく、以前その恐るべき音楽の犠牲者となった闇野とキングセイバー同様、シェスその他、そこにいた連中はたちまち泡を吹き、卒倒してしまった。で、ティンカーベル家の犬「ろっきぃ」はどうであったかというと、犬だけあって聴力が良すぎたために痙攣を起こし、白目を剥いて食べたアイスクリームを全て吐いてくたばっていた。「あれ、どうしたざんすか？皆さん。お～い。もしもし？」パイプオルガンの修理が完了し、試しにソリタリーウェーブを奏でたアバンチーノ先生は、妙に静まり返った辺りの異変に気付き、そう叫ぶ。しかも、救急車が呼ばれて来ていたりする。またしても、彼はやってしまったのだ。後日、例のティンカーベル家の犬「ろっきぃ」は、思いもよらぬシェスの反撃と恐怖のソリタリーウェーブに恐れをなし、学園の辺りをうろつくことはもちろん、彼女のアイスクリームを狙わなくなったということである。（シェスとティンカーベル家の犬　by　沖野守船　：我龍鳳雛さん、また長々と書いてしまいました。すみません）
	「それにしても、変ざんす。なぜあたしの曲を聞いて倒れたのか・・・」修理を終えたパイプオルガンを奏で、恐怖のソリタリーウェーブをかまして、たちまち生徒数十人を病院送りにしたアバンチーノ先生は不思議がった。本人としては、ごく普通のバロック音楽を練習しているのだが、それを聞いた者が泡を吹いて倒れたということには、さすがの彼も少しばかり驚きを隠せない。「パイプオルガンが変なのかしら？それとも、あたしの腕が悪いのかな」などと、思ってみるが、さしあたって思い当たるものはない。「取り憑かれてますね。先生」「わ、びっくりした。なんです？いきなり・・・」ぼんやりと考えていたアバンチーノ先生は、いきなり後ろから声をかけられて、後ろを振り向く。すると、そこには水晶玉を持った短パン姿の陸上部部長、通称「リークの占い屋」が立っていた。予言と占いの的中率１億１千万分の１という、天文学的な低的中率を誇る彼の表情は、久しぶりに登場したのとアバンチーノ先生はのこの不幸な災難続きを占えるといううれしさに輝いていた。場違いな、しかも短パン姿に水晶玉といった、とても合わぬ姿で登場した彼に、アバンチーノ先生は開いた口が塞がらなかった。「・・・で、それはどう言う意味？」彼の言葉が気になった先生は、水晶玉片手に立っている彼に聞いてみた。「僕の占った結果、先生はパイプオルガンの霊に取り憑かれていると出ました」と、彼は堂々と答えた。「パイプオルガンの霊ですって？そんなバカなことがあるもんですか。何かの間違いでは」先生は彼に疑いのまなざしで答えた。「では、実験してみますか？僕の言ったことが正しいかどうか」「面白いですね。ならば、やってみますか」アバンチーノ先生は、彼の言った占いの結果がよほど気になるらしく、公開実験をすることにした。そのことは、かくのごとく、例によって新聞報道部のシルカによって広められ、実験場所の大学部別館にその実験を見ようと、学生達が集まった。実験に使われる曲はアバンチーノ先生が最も尊敬している作曲家、J・Sフレスコバルディの『トッカータとフーガ変奏曲ニ短調』に決まった。それで、もしものことがあるといけないので、実験を見にきた生徒達に耳栓が手渡された。そして、この実験はビデオカメラ数台によって撮影されることとなり、この世にも奇妙な実験が始まった。耳栓をした聴衆。据え付けられた数台のカメラに囲まれて、アバンチーノ先生はおもむろにオルガンを弾き始めた。荘厳な音色が別館一杯に広がったが、耳栓をしている学生達には聞こえない。この間抜けな、しかも世にも奇妙な公開実験演奏は１時間に及んだのだった。（世にも奇妙な公開演奏実験　by　沖野守船　；奇妙な実験編登場。果たして、その結末はいかに）
	世にも奇妙な公開演奏実験が終わって、ここは新聞報道部の部室。「なんで、俺がやらなきゃならないんだ」収録したビデオを再生するにあたり、耳を塞いで遠巻きに見ている部員に闇野は半分ふてくされて言った。「だって、あの音に耐えられるのは、あんたしかいないんだもん」シルカが言う。もっとも、あのひどいソリタリーウェーブ耐える程の耳を持っているのは、ここに集まった部員の中で闇野だけである。（彼は、シルカによって半ば強引に数日前に新聞報道部に入れられた。）「あの～。それはいいんだけど、早く再生してもらえない？」パイプオルガンを演奏して疲れぎみのアバンチーノ先生がぼやいた。陸上部キャプテン、天文学的低確率で予言占いをする、リークの占い屋のはなをあかすために、わざわざ開いた公開演奏実験をした、その結果を早く知りたいらしい。「では、再生します・・・。とほほ」結局、再生担当となった闇野君。泣く泣くリモコンの再生ボタンを押した！！辺りに緊張が走る。えげつない恐怖の音が奏でられるか、それともきれいな荘厳な音が奏でられるか、部員とアバンチーノ先生は思わずごくりとつばを飲み込んだ。ビデオが再生されると、超絶技巧でオルガンを奏でるアバンチーノ先生の映像と実験で使った曲が流れてきた。別に問題はないのであるが、ひどい音を予想していた部員達の間に、安堵のため息が漏れる。「失礼ですね。全く。あたしがひど・・・い」と、部員達に反論しかけた瞬間、アバンチーノ先生は言葉をつまらせ我が耳を疑った。最初、きれいだった音が突然、だんだん暗くなり、しかも時間が経つに連れて激しい不協和音の嵐となって聞こえてきたからだ。「闇野君。止めて、止めて」焦るシルカ。それに、慌てて止める闇野君。だが、彼はよほど慌てていたのか間違えて、音量ボタンを押してしまった。堪え難い、聞くのに辛いソリタリーウェーブが最大音量で再生された。「ひ、ひどいじゃあ～りませんか。こんなのをあたし弾いていたのね」どうにかこうにかビデオが止められた後、アバンチーノ先生はたちまちショックを受けたのか、ぼそっと言った。「でも先生。変じゃないです？」「何が？」「突然、音が暗くなるなんて、鍵盤を押し間違えない限りならないですよね」部長のシルカが疑問をぶつけた。「うん。そう言われてみれば、そうざんす。ですが、あたしは弾き間違えることなど、楽譜を見間違えない以上、滅多にしないざんす」アバンチーノ先生は半分ふてくされて答えた。と、その時である。別の角度で撮影されたビデオを再生して見ていた部員が青ざめた顔をして入ってきた。「ぶ、部長・・・。で、出ました」「て、何が？」青ざめてがたがた震えている部員がいるにもかかわらず、突っ込むシルカ。「て、手が、手が・・・。先生の手が四つ映ってました」「え？」この報告にシルカは言葉を失い、青ざめている部員が見ていた再生画像を覗き込んだ。すると、確かに部員が言ったとおり、そこには、あるはずのない手が演奏している先生の隣で、勝手に鍵盤を叩いているではないか。「これは、もしかして・・・」シルカは信じられない表情をすると、「過去の学園新聞持ってきて」と叫んだ。彼女は、学園内で未だに噂されている、大学部別館に設置されたパイプオルガンにまつわる話を思い出していた。（学校の怪談その１　by　沖野守船：誰かこの続きを書いて下さい。このままでは、また独裁者になってしまいます）
	「しかし・・・奏者は一人しかいないのに腕は四本って・・・」「まさか、アバンチーノはスタンド使い・・・」そうボケる闇野にシルカが速攻で以前も一度ジオ相手に使った波紋疾走（オーバードライブ）を叩き込む「あたしは二部が一番好きなのよ！」血走らせた目で闇野を睨み付けながらシルカは叫ぶように言った。「あ、あのシルカさん？論点が完全にズレてる気がするんザンスけど・・・」と、そこで平部員一号ことクイストが息を切らせながら戻ってきた。「あ、あのシルカさん！」まだ呼吸も整わないうちにクイストは古ぼけた学園新聞を手渡した。「こ、これは・・・」学園新聞を見る一同の手が止まる。そこにはパイプオルガンを購入した時の事が書かれてあった。どうやら、かなりの安値で購入したらしい。そしてその事実に対し、一部で「このオルガンは何かが取り憑いているから安値で買えたのでは」という事が、記者の勝手な憶測と釘を差されながらも書かれていた。「これ・・・やっぱり本当なのかしら・・・」シルカは少し眉を曇らせながら言った。しかし、次の瞬間に彼女の唇は薄笑いを浮かべ、「クックック」と笑い出した「やるわよ！」「え・・・なにを？」「決まってるじゃない！有志を募って『夢幻之星学園ゴースト　バスターズ』を結成するのよ！それで手柄を立てて、この天賦の　美貌と知性に加え勇気も兼ね備えた学園のヒロインとしての地位を　不動の物にするのよっ！！」ひきまくる部員達を後目に、目を輝かせながらシルカは言った（ｂｙがりゅー）
	アバンチーノ先生の恐怖の心霊ビデオは、瞬く間に全学園に知れ渡り、シルカの陰謀（？）ともあいまって、夢幻之星学園版ゴーストバスターズが結成されるらしいという噂が流れ、一時の話題となった。「え、ゴーストバスターズを結成するって？」人一倍寂しがりやのルディは、ネイファーストとネイセカンド、それにファルの誘いを受けて、たちまち凍りついてしまった。暗いところと、オカルト的なことに関しては身の毛どころかジンマシンが出てしまう彼にしてみれば、この誘いは拷問に近い。「だって、面白そうじゃない？それを暴くのって」と、凍結状態になっている彼に、ファルが言う。「それに、ユーシスお兄ちゃんにも声をかけているし」とさりげなく、ネイセカンドが囁く。「それでも、俺は嫌だな。だって、取り憑かれたらどうすんだよ」と、ナイトブルーに染まった彼が答える。「取り憑かれたら、大威張流先輩がいるじゃない。だって家が、お寺だし」と、とても軽い三人衆。全く、困ったものである。で、結局、哀れ寂しがりやルディ君。従兄弟三人衆の言われるがままに、加担するはめになった。その頃。「え、あのパイプオルガン、って。購入されたのじゃなかったの？」「うんにゃ。ここの機械部の歴代の卒業を控えた部員達が、記念に製作したものだがね」用務員室で、顔の青い、ちょっぴり不気味な用務員のおばさんにその話を聞いたシルカは目を丸くした。過去の学園新聞には、当時の執筆者が憶測で書いたパイプオルガン購入の記事が載っている。「シルカちゃん。まさか、この記事本気にしていないでしょうね」過去の例の学園新聞の記事をコピーしたものをおばさんに見せると、おばさんはため息混じりに言った。「どういうことです？それ」「確かに、記事は真実だけど、実際に購入されたのはパイプオルガンの部品よ。部品。まあ、鍵盤の方は私も知らないけど。あの時は、すごかったわ。学園にパイプオルガンが生徒の手によって組み立てられるといって、保護者も先生達も喜んでいたっけ」回想に耽るおばさん。「で、その時、事故が起きたの。パイプオルガンが完成する前の夜、突然襲ってきた大地震に見舞われ、監督していた音楽の先生が倒れてきたパイプの下敷きになって亡くなったの」「おばさん、それ本当ですか？」「本当よ。私もそのときその場にたまたま居合わせていたからね」シルカは、思いもよらぬパイプオルガンにまつわる真実を知ってしまった。それを語ったおばさんは、また用事があるから、と言って用務員室を出ていった。シルカは、また部室に戻ると、十年分の過去の学園新聞を引っ張り出すと、用務員のおばさんが語った話が本当であるのか確かめるために、その記事を探し始めた。（ゴーストバスターズ以前の問題　by　沖野守船　：次の方よろしくお願いします。）
	新聞部の記事をかたっぱしから調べる新聞部＆ルディ達調べていくうちにこの学園にはパイプオルガンの怪のほかにも怖い話があることがわかってきた。シルカ「まあ、どこの学校にもたいてい七不思議があるけど、この学園にもそんなのがあったとは驚きだわ・・・・・。」ネイセカンド「ねえねえ、これなんか面白くない、夜中の理科室に歩く緑色の骨格模型スカルソルジャー君なんて」ルディはその光景を想像すると、たちまち体中に寒気が走り、机の下にうずくまりながら「うわあああ、・・・・もう、こういう事調べるのやめにしない？ほ、ほら幽霊って自分の話をされると寄ってくるっていうじゃない、もう日も暮れてきたしそろそろ帰ろうよ。」と情けない声をあげている。シルカ「あら、面白そうじゃない、幽霊のスクープ写真なんてとれた日にゃあ、あたしたち学園のアイドルになれるわよ。それともルディあんた、まさかこんな年になってお化けが怖いなんていうんじゃないでしょうね？」図星をつかれ慌てて姿勢をただしルディ「そ、そんなことあるわけないじゃないか。あははははは。お、お化けの1匹や2匹このルディ様にかかれば」ネイファースト「あ、そこの窓に火の玉が」ルディ「ぎゃあああああああああああああああああああ！！」そういって泡をふいて倒れるルディ君。よっぽど怖がりのようである。シルカ「まったく、情けない！！さあ、こんな馬鹿はほっといて調査よ！調査！！」ルディ、哀れである。それから１時間ぐらいして次のことがわかった。～夢幻之星学園の七不思議 ①校庭をあるくルベノ教授の銅像　②夜中に動く骨格標本　 ③プールから現れる巨大リバイアサン　④動きまくるホルマリン付けの蛙　フェイスリッカｰ君 ⑤夕方の通路、振り返ると現れる巨大人面岩　バズール様 ⑥パイプオルガンの怪　⑦？？？シルカ「けっこう調べたけどなかなか見つからないわね、パイプオルガンの事件」汗を拭きながら、ふと赤茶けた25年前の新聞に目を向けるシルカ「こ、これは！！」はたして彼女は何を見つけたのか？同時刻、理事長室ではウェイズ理事長が深く考え込みながら事の真相をある人物に話していた。ウェイズ「という訳でガンジビアス大学でも一番の法術使いであるあなたに依頼をだしたわけです。」謎の人物「ほ、ほ、ほ、、なるほどのお、その事態がゆーれー（有名）になる前にその幽霊を成仏させればいいのですな。」・・・・・・・一瞬ＢＧＭが止まる。若干の間目が点になるウェイズ理事長であった。次回ついにあのダジャレ大王がこの物語に初登場！！さえわたるダジャレがこの学園になにをもたらすのか？（アビスです。だじゃれ好きといえば、そうあの吾人であります。どんなダジャレが飛び出すか楽しみにしています。）
	ウェイズ理事長に呼ばれたガンジビアス大学教授にして、世紀の大法術師、別名ダジャレ大王ス・ラジャ。御年８６歳のこの老教授の最大必殺技は、受けないダジャレである。そのくだらなさは、恐怖のソリタリーウェーブを奏でるアバンチーノ先生に匹敵する程である。（布団がフットンだ、猫がネコんだレベル）さっそく、妖怪退治に呼ばれた日早々に、この老教授は依頼主のウェイズ理事長に、例のダジャレをかまし、たちまち彼の動きを止めてしまった。「し、失礼いたしました。では、さっそく妖怪退治をいたしましょう」凍りついて動きを止めてしまった理事長に、あやまるラジャ教授。「心強い御協力。感謝します」どうにかこうにか強烈な受けないダジャレから抜け出した理事長は、半分苦笑し（半分怒り）ながら、そう述べた。その頃、新聞報道部ゴーストバスターズは、学園七不思議についての調査を進めていた。「理科室の、動く骨格標本スカルソルジャー君と、動きまくるホルマリン漬け標本フェイスリッカー君、それが手始めよ」新聞報道部部長シルカ・レビニアが、最初の行動について発表する。「りかしつう～」シルカの発表を聞いて、異口同音に叫ぶゴーストバスターズのメンバー。どの学校も必ずといっていいほど、理科室はミステリアスな怪談が語り継がれるトワイライトゾーンとなっている。学園の理科室、特に高等部の理科室は、授業のない日は全くの開かずの部屋と化していて、その雰囲気はじゅうぶんあった。授業のない日は普段にまして、恐ろしく静まり返り、１人で入ると誰もいないのに、常に誰かがいる気配がするという噂が、生徒の間で囁かれていた。こういう話に弱いこわがリーダー（くっ！！、ラジャ教授のダジャレに感染してしもうた。）のルディ君は第１段階の発表とその話を聞くと、たちまち油汗をたらたら流し、表情がムンクの叫び状態にすぐに変わった。「へ、変更して、変更して・・・」彼は行動の変更を提案したが、すでに時遅く、決定した後だった。彼は、もう地獄にでもいるような気分だった。決定した行動の時間は草木も眠る丑三つ時。かつて、この時間帯に気味の悪い神社の境内に参り、人を藁人形を使って呪っていたという、あの有名な丑の刻参りの時刻である。その時刻に例の理科室に行くこととなったのだ。「なんだか、わくわくしてきちゃった」ムンクの叫び状態の彼を後目に、例の従兄弟三人衆が、この冒険に期待して言う。はたして、彼等は学園七不思議の一つ、理科室の怪を暴くことができるのだろうか。執筆者はとても不安である。（第１段階　理科室の怪を暴け！！　by　沖野守船　：アビスさん＆がりゅーさん続きをお願いします。）

	光と闇の学園の闘争がユーシスの感情大爆発（本物のメギド）によって終わり、今はどこかの刑務所で服役中の深遠親子と究極の技を使ったユーシス（彼はその時のことを全く覚えていない）により、見事に破壊されたピアタ市は、それから２～３ヶ月後奇跡の復興を遂げた。「さあ、今度はあたしの番ざんす」ピアタ市の復興を記念して、市長から記念式典用の曲を作曲して欲しいと依頼された、生徒も先生方もあまり知らない、非常に影の薄いアバンチーノ先生は大学部別館のパイプオルガンの前で張り切っていた。彼が登場したのは、例の光と闇の学園の闘争で、１回、恐怖のソリタリーウェーブを奏でた時だけである。それ以来、複雑かつ深刻になった事件のために、彼はパイプオルガンの練習を控えなければならなかっただけに、その喜びは非常に大きいものがあるのだろう。アバンチーノ先生は巨大なパイプオルガンの鍵盤に至る階段１３段（別名栄光の１３階段）を上り、椅子に腰掛け、パイプに空気を送る電動ファンのスイッチを入れた。ヒュオオ～ンと、掃除機の音のような音を立てて、ファンが回りはじめる。そして、彼は久々のオルガン練習兼作曲を始めた。が、音が出ない。「おかしいざんすね。なぜかしら？」いくら押しても音の出ない鍵盤をあっちこっちいじりまわしながら、アバンチーノ先生はぼやいた。と、突然えも言われぬ変な音が大音響を発して鳴り出した。しかも止まらない。それに驚いたアバンチーノ先生。たちまち椅子ごと後ろにひっくり返ってしまった。「いたたた・・・。なんざんす。ああ、びっくりした」したたかに打った腰をさすりながら、恐怖映画のBGMさながらに鳴り響くオルガンを止めにかかる。これでは、全く仕事にならない、とぼやきながら電動ファンを止め、５０００本以上もある、長短様々の各パイプを点検してみるが、異常らしいものはなかった。「しかたないざんすね。機械部に修理してもらおっと」アバンチーノ先生は残念そうに舌打ちすると、学園一の騒音工場兼機械部部室に走った。「パイプオルガンの修理ですって。なんだか難しそうだな」急に走って息切れしているアバンチーノ先生に、パイプオルガンの修理を依頼された機械部部員は困った。なにせ、巨大かつ５０００本以上もあるパイプオルガンを修理するなど、やったこともないし、だいいち機構がわからないのだ。「そこをなんとかして、ちょうだい」と、アバンチーノ先生。結局、パイクとフォーレンが修理を担当することになった。「やれやれ、悲惨な騒ぎが終わったと思ったら、今度はこれか・・・」うんざりするパイク。「でも、今度製作する、ランドマスターマーク２改の参考にはなるでしょう」フォーレンがパイクの肩を叩いて言う。「だと、いいがな」パイクはあくまでも乗り気ではなかった。（アバンチーノ先生、機械部に走る　by　沖野守船：なんだか、また変になった。誰か、この続き誰でもいいから書いて下さい。）
	機械部に特大のパイプオルガンが持ち込まれた。その事はすぐに高等部でも話題になった。パイプが五千本もある化け物オルガンなので無理もない。ここ久しく出番の無かったシェス、リナ、そしてルイセの三人組もまた、放課後アイスクリームを買い食いしながらその事を話していた。「・・・しっかし、機械部の何処にそんなのが入るスペースがあったのかしら？」素朴にして当然な疑問をリナが口にした。「なんか、どこぞの市民会館を借り切ったとか、機械部は実は四次元ポケットまで開発　していた、とか・・・噂だけはあれこれ立っているわよね」相づちを打ちながらシェスが言う。そんなシェスにリナがまた言葉を続けた。「ところでシェス？」「なに？」「そのアイス・・・何個目？」「え？さぁ・・・」「いくら今日が暑いからって、食べ過ぎてお腹壊しても知らないわよ」「だいじょーぶよ、子供の頃一日にカップアイス６個の記録持ってるんだから」「・・・そういう、物なのでしょうか・・・？」シェスの言葉に、リナもルイセも今一つ合点がいかない。しかしそんな二人を後目に手にしたアイスを食べ終えたシェスは、通りがかったアイスクリーム屋に入り、また一つ、特大のアイスを満面の笑みで抱えながら出てきた。と、その時であった。シェスに亜光速で迫る小型の物体があった「シェス！危ない！！」「え？」リナとルイセは大慌てでそう言うのだが、もう間に合わない。黒い物体はシェスにタックルをかけ、その体を弾き飛ばしていた。「痛たたたた・・・って犬！？」呆然とするシェスの前には、一匹の犬がいた。そしてその口にはシェスが今買ったばかりのアイスがくわえられている。その犬・・・普段は鈍くさいくせに食べ物の事と逃げ足になると音速を超えると言われるティンカーベル家の犬「ろっきぃ」はシェスをバカにしたような笑みを見せ一目散に逃げ出した。「あ・・・あの犬・・・私のハーゲン○ッツのラムレーズンとクッキー＆クリームと　イエローピーチヨーグルトのトリプル、汁だく大盛りを・・・」「し、汁だく大盛りって・・・牛丼じゃないんだから・・・」「許さない！犬鍋にして食ってやるわ！」そう言うが早いかシェスは一直線にろっきぃを追いかけだした「ちょっと！待ちなさいよシェス！」「そうですよ！こんな暑い日に鍋料理なんか食べたって！」「・・・ルイセ・・・ツッコミ所が違うわよ・・・」ともあれ、リナとルイセもシェスを追いかけ走りはじめた。（ｂｙリレー小説は一年以上ぶりな臥龍鳳雛）
	「待て～」ティンカーベル家の犬「ろっきぃ」を追い掛ける三人組。しかし、彼女達に追われている、ろっきぃの足は早く、彼女達はたちまち見失ってしまった。「どこに行ったのかしら。あの犬。まったくむかつくわね」アイスクリームを犬にとられたシェスはいまいましそうに呟いた。その頃、まんまと彼女達を巻き、逃げおおせたティンカーベル家の犬「ろっきぃ」は、シェスからせしめたアイスクリームを学園の裏で食べていた。「へっへっへっ・・・」相変わらずの人を馬鹿にしたような、薄笑いを浮かべて。全くこの犬に関して、飼い主の顔を見てみたいものである。アイスクリームを食べ終わった彼は、満腹したのか、校庭の片隅に植えられた芝生の上に行くと、ごろりと横たわり、そのまま寝入ってしまった。「いた。あのくそ犬が・・・。犬鍋にして食ってやるわ」食いもんの恨みはまことに恐ろしい。芝生の上で横たわり、はなちょうちんをふくらましながら、しかも気持ち良さそうに寝ているろっきぃを発見したシェスは、金属バットを片手にそっと近付いた。その殺気たるや尋常ではない。はなちょうちんがパチンと弾けたその時、ろっきぃは彼女の痛恨の一撃をくらい、驚いて目を覚まし一目散に逃げ出した。「逃がさん。待て～」後を追い掛けるシェス。この時の彼女の足はろっきぃに負けず劣らず早かった。そのこっけいな逃走劇は、学園の生徒の目を奪い、野次馬が集まった。「負けるな犬」「頑張れシェス」などと声援が飛んだりする。勝負はなかなか決まらなかったが、ろっきぃは彼女に追い詰められた。じりじりと歩み寄るシェス。もう後がない。その傍らではらはらしながら成りゆきを見守るリナとルイセ。と、その時、学園一の騒音工場兼機械部部室から、恐怖のソリタリーウェーブが聞こえて来た。この曲についてはすでに御承知のとおりである。その曲を聞いた者はたちまち脳みそをかきまぜられ、運動神経をぼろぼろにされてしまうあれである。かくのごとく、以前その恐るべき音楽の犠牲者となった闇野とキングセイバー同様、シェスその他、そこにいた連中はたちまち泡を吹き、卒倒してしまった。で、ティンカーベル家の犬「ろっきぃ」はどうであったかというと、犬だけあって聴力が良すぎたために痙攣を起こし、白目を剥いて食べたアイスクリームを全て吐いてくたばっていた。「あれ、どうしたざんすか？皆さん。お～い。もしもし？」パイプオルガンの修理が完了し、試しにソリタリーウェーブを奏でたアバンチーノ先生は、妙に静まり返った辺りの異変に気付き、そう叫ぶ。しかも、救急車が呼ばれて来ていたりする。またしても、彼はやってしまったのだ。後日、例のティンカーベル家の犬「ろっきぃ」は、思いもよらぬシェスの反撃と恐怖のソリタリーウェーブに恐れをなし、学園の辺りをうろつくことはもちろん、彼女のアイスクリームを狙わなくなったということである。（シェスとティンカーベル家の犬　by　沖野守船　：我龍鳳雛さん、また長々と書いてしまいました。すみません）
	「それにしても、変ざんす。なぜあたしの曲を聞いて倒れたのか・・・」修理を終えたパイプオルガンを奏で、恐怖のソリタリーウェーブをかまして、たちまち生徒数十人を病院送りにしたアバンチーノ先生は不思議がった。本人としては、ごく普通のバロック音楽を練習しているのだが、それを聞いた者が泡を吹いて倒れたということには、さすがの彼も少しばかり驚きを隠せない。「パイプオルガンが変なのかしら？それとも、あたしの腕が悪いのかな」などと、思ってみるが、さしあたって思い当たるものはない。「取り憑かれてますね。先生」「わ、びっくりした。なんです？いきなり・・・」ぼんやりと考えていたアバンチーノ先生は、いきなり後ろから声をかけられて、後ろを振り向く。すると、そこには水晶玉を持った短パン姿の陸上部部長、通称「リークの占い屋」が立っていた。予言と占いの的中率１億１千万分の１という、天文学的な低的中率を誇る彼の表情は、久しぶりに登場したのとアバンチーノ先生はのこの不幸な災難続きを占えるといううれしさに輝いていた。場違いな、しかも短パン姿に水晶玉といった、とても合わぬ姿で登場した彼に、アバンチーノ先生は開いた口が塞がらなかった。「・・・で、それはどう言う意味？」彼の言葉が気になった先生は、水晶玉片手に立っている彼に聞いてみた。「僕の占った結果、先生はパイプオルガンの霊に取り憑かれていると出ました」と、彼は堂々と答えた。「パイプオルガンの霊ですって？そんなバカなことがあるもんですか。何かの間違いでは」先生は彼に疑いのまなざしで答えた。「では、実験してみますか？僕の言ったことが正しいかどうか」「面白いですね。ならば、やってみますか」アバンチーノ先生は、彼の言った占いの結果がよほど気になるらしく、公開実験をすることにした。そのことは、かくのごとく、例によって新聞報道部のシルカによって広められ、実験場所の大学部別館にその実験を見ようと、学生達が集まった。実験に使われる曲はアバンチーノ先生が最も尊敬している作曲家、J・Sフレスコバルディの『トッカータとフーガ変奏曲ニ短調』に決まった。それで、もしものことがあるといけないので、実験を見にきた生徒達に耳栓が手渡された。そして、この実験はビデオカメラ数台によって撮影されることとなり、この世にも奇妙な実験が始まった。耳栓をした聴衆。据え付けられた数台のカメラに囲まれて、アバンチーノ先生はおもむろにオルガンを弾き始めた。荘厳な音色が別館一杯に広がったが、耳栓をしている学生達には聞こえない。この間抜けな、しかも世にも奇妙な公開実験演奏は１時間に及んだのだった。（世にも奇妙な公開演奏実験　by　沖野守船　；奇妙な実験編登場。果たして、その結末はいかに）
	世にも奇妙な公開演奏実験が終わって、ここは新聞報道部の部室。「なんで、俺がやらなきゃならないんだ」収録したビデオを再生するにあたり、耳を塞いで遠巻きに見ている部員に闇野は半分ふてくされて言った。「だって、あの音に耐えられるのは、あんたしかいないんだもん」シルカが言う。もっとも、あのひどいソリタリーウェーブ耐える程の耳を持っているのは、ここに集まった部員の中で闇野だけである。（彼は、シルカによって半ば強引に数日前に新聞報道部に入れられた。）「あの～。それはいいんだけど、早く再生してもらえない？」パイプオルガンを演奏して疲れぎみのアバンチーノ先生がぼやいた。陸上部キャプテン、天文学的低確率で予言占いをする、リークの占い屋のはなをあかすために、わざわざ開いた公開演奏実験をした、その結果を早く知りたいらしい。「では、再生します・・・。とほほ」結局、再生担当となった闇野君。泣く泣くリモコンの再生ボタンを押した！！辺りに緊張が走る。えげつない恐怖の音が奏でられるか、それともきれいな荘厳な音が奏でられるか、部員とアバンチーノ先生は思わずごくりとつばを飲み込んだ。ビデオが再生されると、超絶技巧でオルガンを奏でるアバンチーノ先生の映像と実験で使った曲が流れてきた。別に問題はないのであるが、ひどい音を予想していた部員達の間に、安堵のため息が漏れる。「失礼ですね。全く。あたしがひど・・・い」と、部員達に反論しかけた瞬間、アバンチーノ先生は言葉をつまらせ我が耳を疑った。最初、きれいだった音が突然、だんだん暗くなり、しかも時間が経つに連れて激しい不協和音の嵐となって聞こえてきたからだ。「闇野君。止めて、止めて」焦るシルカ。それに、慌てて止める闇野君。だが、彼はよほど慌てていたのか間違えて、音量ボタンを押してしまった。堪え難い、聞くのに辛いソリタリーウェーブが最大音量で再生された。「ひ、ひどいじゃあ～りませんか。こんなのをあたし弾いていたのね」どうにかこうにかビデオが止められた後、アバンチーノ先生はたちまちショックを受けたのか、ぼそっと言った。「でも先生。変じゃないです？」「何が？」「突然、音が暗くなるなんて、鍵盤を押し間違えない限りならないですよね」部長のシルカが疑問をぶつけた。「うん。そう言われてみれば、そうざんす。ですが、あたしは弾き間違えることなど、楽譜を見間違えない以上、滅多にしないざんす」アバンチーノ先生は半分ふてくされて答えた。と、その時である。別の角度で撮影されたビデオを再生して見ていた部員が青ざめた顔をして入ってきた。「ぶ、部長・・・。で、出ました」「て、何が？」青ざめてがたがた震えている部員がいるにもかかわらず、突っ込むシルカ。「て、手が、手が・・・。先生の手が四つ映ってました」「え？」この報告にシルカは言葉を失い、青ざめている部員が見ていた再生画像を覗き込んだ。すると、確かに部員が言ったとおり、そこには、あるはずのない手が演奏している先生の隣で、勝手に鍵盤を叩いているではないか。「これは、もしかして・・・」シルカは信じられない表情をすると、「過去の学園新聞持ってきて」と叫んだ。彼女は、学園内で未だに噂されている、大学部別館に設置されたパイプオルガンにまつわる話を思い出していた。（学校の怪談その１　by　沖野守船：誰かこの続きを書いて下さい。このままでは、また独裁者になってしまいます）
	「しかし・・・奏者は一人しかいないのに腕は四本って・・・」「まさか、アバンチーノはスタンド使い・・・」そうボケる闇野にシルカが速攻で以前も一度ジオ相手に使った波紋疾走（オーバードライブ）を叩き込む「あたしは二部が一番好きなのよ！」血走らせた目で闇野を睨み付けながらシルカは叫ぶように言った。「あ、あのシルカさん？論点が完全にズレてる気がするんザンスけど・・・」と、そこで平部員一号ことクイストが息を切らせながら戻ってきた。「あ、あのシルカさん！」まだ呼吸も整わないうちにクイストは古ぼけた学園新聞を手渡した。「こ、これは・・・」学園新聞を見る一同の手が止まる。そこにはパイプオルガンを購入した時の事が書かれてあった。どうやら、かなりの安値で購入したらしい。そしてその事実に対し、一部で「このオルガンは何かが取り憑いているから安値で買えたのでは」という事が、記者の勝手な憶測と釘を差されながらも書かれていた。「これ・・・やっぱり本当なのかしら・・・」シルカは少し眉を曇らせながら言った。しかし、次の瞬間に彼女の唇は薄笑いを浮かべ、「クックック」と笑い出した「やるわよ！」「え・・・なにを？」「決まってるじゃない！有志を募って『夢幻之星学園ゴースト　バスターズ』を結成するのよ！それで手柄を立てて、この天賦の　美貌と知性に加え勇気も兼ね備えた学園のヒロインとしての地位を　不動の物にするのよっ！！」ひきまくる部員達を後目に、目を輝かせながらシルカは言った（ｂｙがりゅー）
	アバンチーノ先生の恐怖の心霊ビデオは、瞬く間に全学園に知れ渡り、シルカの陰謀（？）ともあいまって、夢幻之星学園版ゴーストバスターズが結成されるらしいという噂が流れ、一時の話題となった。「え、ゴーストバスターズを結成するって？」人一倍寂しがりやのルディは、ネイファーストとネイセカンド、それにファルの誘いを受けて、たちまち凍りついてしまった。暗いところと、オカルト的なことに関しては身の毛どころかジンマシンが出てしまう彼にしてみれば、この誘いは拷問に近い。「だって、面白そうじゃない？それを暴くのって」と、凍結状態になっている彼に、ファルが言う。「それに、ユーシスお兄ちゃんにも声をかけているし」とさりげなく、ネイセカンドが囁く。「それでも、俺は嫌だな。だって、取り憑かれたらどうすんだよ」と、ナイトブルーに染まった彼が答える。「取り憑かれたら、大威張流先輩がいるじゃない。だって家が、お寺だし」と、とても軽い三人衆。全く、困ったものである。で、結局、哀れ寂しがりやルディ君。従兄弟三人衆の言われるがままに、加担するはめになった。その頃。「え、あのパイプオルガン、って。購入されたのじゃなかったの？」「うんにゃ。ここの機械部の歴代の卒業を控えた部員達が、記念に製作したものだがね」用務員室で、顔の青い、ちょっぴり不気味な用務員のおばさんにその話を聞いたシルカは目を丸くした。過去の学園新聞には、当時の執筆者が憶測で書いたパイプオルガン購入の記事が載っている。「シルカちゃん。まさか、この記事本気にしていないでしょうね」過去の例の学園新聞の記事をコピーしたものをおばさんに見せると、おばさんはため息混じりに言った。「どういうことです？それ」「確かに、記事は真実だけど、実際に購入されたのはパイプオルガンの部品よ。部品。まあ、鍵盤の方は私も知らないけど。あの時は、すごかったわ。学園にパイプオルガンが生徒の手によって組み立てられるといって、保護者も先生達も喜んでいたっけ」回想に耽るおばさん。「で、その時、事故が起きたの。パイプオルガンが完成する前の夜、突然襲ってきた大地震に見舞われ、監督していた音楽の先生が倒れてきたパイプの下敷きになって亡くなったの」「おばさん、それ本当ですか？」「本当よ。私もそのときその場にたまたま居合わせていたからね」シルカは、思いもよらぬパイプオルガンにまつわる真実を知ってしまった。それを語ったおばさんは、また用事があるから、と言って用務員室を出ていった。シルカは、また部室に戻ると、十年分の過去の学園新聞を引っ張り出すと、用務員のおばさんが語った話が本当であるのか確かめるために、その記事を探し始めた。（ゴーストバスターズ以前の問題　by　沖野守船　：次の方よろしくお願いします。）
	新聞部の記事をかたっぱしから調べる新聞部＆ルディ達調べていくうちにこの学園にはパイプオルガンの怪のほかにも怖い話があることがわかってきた。シルカ「まあ、どこの学校にもたいてい七不思議があるけど、この学園にもそんなのがあったとは驚きだわ・・・・・。」ネイセカンド「ねえねえ、これなんか面白くない、夜中の理科室に歩く緑色の骨格模型スカルソルジャー君なんて」ルディはその光景を想像すると、たちまち体中に寒気が走り、机の下にうずくまりながら「うわあああ、・・・・もう、こういう事調べるのやめにしない？ほ、ほら幽霊って自分の話をされると寄ってくるっていうじゃない、もう日も暮れてきたしそろそろ帰ろうよ。」と情けない声をあげている。シルカ「あら、面白そうじゃない、幽霊のスクープ写真なんてとれた日にゃあ、あたしたち学園のアイドルになれるわよ。それともルディあんた、まさかこんな年になってお化けが怖いなんていうんじゃないでしょうね？」図星をつかれ慌てて姿勢をただしルディ「そ、そんなことあるわけないじゃないか。あははははは。お、お化けの1匹や2匹このルディ様にかかれば」ネイファースト「あ、そこの窓に火の玉が」ルディ「ぎゃあああああああああああああああああああ！！」そういって泡をふいて倒れるルディ君。よっぽど怖がりのようである。シルカ「まったく、情けない！！さあ、こんな馬鹿はほっといて調査よ！調査！！」ルディ、哀れである。それから１時間ぐらいして次のことがわかった。～夢幻之星学園の七不思議 ①校庭をあるくルベノ教授の銅像　②夜中に動く骨格標本　 ③プールから現れる巨大リバイアサン　④動きまくるホルマリン付けの蛙　フェイスリッカｰ君 ⑤夕方の通路、振り返ると現れる巨大人面岩　バズール様 ⑥パイプオルガンの怪　⑦？？？シルカ「けっこう調べたけどなかなか見つからないわね、パイプオルガンの事件」汗を拭きながら、ふと赤茶けた25年前の新聞に目を向けるシルカ「こ、これは！！」はたして彼女は何を見つけたのか？同時刻、理事長室ではウェイズ理事長が深く考え込みながら事の真相をある人物に話していた。ウェイズ「という訳でガンジビアス大学でも一番の法術使いであるあなたに依頼をだしたわけです。」謎の人物「ほ、ほ、ほ、、なるほどのお、その事態がゆーれー（有名）になる前にその幽霊を成仏させればいいのですな。」・・・・・・・一瞬ＢＧＭが止まる。若干の間目が点になるウェイズ理事長であった。次回ついにあのダジャレ大王がこの物語に初登場！！さえわたるダジャレがこの学園になにをもたらすのか？（アビスです。だじゃれ好きといえば、そうあの吾人であります。どんなダジャレが飛び出すか楽しみにしています。）
	ウェイズ理事長に呼ばれたガンジビアス大学教授にして、世紀の大法術師、別名ダジャレ大王ス・ラジャ。御年８６歳のこの老教授の最大必殺技は、受けないダジャレである。そのくだらなさは、恐怖のソリタリーウェーブを奏でるアバンチーノ先生に匹敵する程である。（布団がフットンだ、猫がネコんだレベル）さっそく、妖怪退治に呼ばれた日早々に、この老教授は依頼主のウェイズ理事長に、例のダジャレをかまし、たちまち彼の動きを止めてしまった。「し、失礼いたしました。では、さっそく妖怪退治をいたしましょう」凍りついて動きを止めてしまった理事長に、あやまるラジャ教授。「心強い御協力。感謝します」どうにかこうにか強烈な受けないダジャレから抜け出した理事長は、半分苦笑し（半分怒り）ながら、そう述べた。その頃、新聞報道部ゴーストバスターズは、学園七不思議についての調査を進めていた。「理科室の、動く骨格標本スカルソルジャー君と、動きまくるホルマリン漬け標本フェイスリッカー君、それが手始めよ」新聞報道部部長シルカ・レビニアが、最初の行動について発表する。「りかしつう～」シルカの発表を聞いて、異口同音に叫ぶゴーストバスターズのメンバー。どの学校も必ずといっていいほど、理科室はミステリアスな怪談が語り継がれるトワイライトゾーンとなっている。学園の理科室、特に高等部の理科室は、授業のない日は全くの開かずの部屋と化していて、その雰囲気はじゅうぶんあった。授業のない日は普段にまして、恐ろしく静まり返り、１人で入ると誰もいないのに、常に誰かがいる気配がするという噂が、生徒の間で囁かれていた。こういう話に弱いこわがリーダー（くっ！！、ラジャ教授のダジャレに感染してしもうた。）のルディ君は第１段階の発表とその話を聞くと、たちまち油汗をたらたら流し、表情がムンクの叫び状態にすぐに変わった。「へ、変更して、変更して・・・」彼は行動の変更を提案したが、すでに時遅く、決定した後だった。彼は、もう地獄にでもいるような気分だった。決定した行動の時間は草木も眠る丑三つ時。かつて、この時間帯に気味の悪い神社の境内に参り、人を藁人形を使って呪っていたという、あの有名な丑の刻参りの時刻である。その時刻に例の理科室に行くこととなったのだ。「なんだか、わくわくしてきちゃった」ムンクの叫び状態の彼を後目に、例の従兄弟三人衆が、この冒険に期待して言う。はたして、彼等は学園七不思議の一つ、理科室の怪を暴くことができるのだろうか。執筆者はとても不安である。（第１段階　理科室の怪を暴け！！　by　沖野守船　：アビスさん＆がりゅーさん続きをお願いします。）