「我を，倒すというのか・・・そいつは面白い・・・だが，貴様らに私の防御壁が破れると
いうのか？」
自信に満ちた，高圧的な態度で光はそう言った。ついさっき，アルゴルの破壊を止め
ようとした皆の攻撃を全て無効にした防御壁，それを破らない限り光には傷一つつけ
られないのである。光のその一言で勝利が遥か彼方に遠のいてゆく，そんな気がした。
「分かるか？貴様ら泥人形とは，根本的に違うというのが・・・」
高笑いをしながら光はそう言った。しかし彼の自慢の防御壁もすぐに意味なき物に
なった。リ・フェーズが光の防御壁を打ち破ったのである。
「リ・フェーズ，貴様・・・どこまでも私にたてつくつもりか！！」
怒気を顔中にみなぎらせ光は叫んだ。その咆哮の凄まじさは，リュクロス全体が震撼
するほどである。
「たてつくのなら中途半端な真似はしない・・・ワシが守護するメギドもそうであろう，
敵対する者は全て焼き尽くすのじゃからな。しかし護り人達よ・・・ワシにヤツを攻撃
する事はできん・・・光の一員になると，決して光に直接の危害を加えられなくなる，
寝首をかかれないためにな・・・」
「フン・・・側近といえども全幅の信頼をする馬鹿もいまい，この世で信じられるのは，己
だけなのだからな・・・さあ，護り人達よ，我が結界はもうない，かかってくるがよい・・・
防御壁なしでも，貴様らとは次元が違うという事を，見せてやろう・・・」
「なら・・・挨拶代わりだ！これでもくらいな！！」
大いなる光に向かい一声そう叫ぶと，ルディはエアスラッシュを放った。しかし光は
片腕でそれを弾き返し，一秒後にはルディを弾き飛ばしていた。けれどその隙にローク
は後ろから飛びかかり，光の体に全力で剣を振り下ろしていた。
「貴様・・・貴様こそが真っ先に倒すべき相手だった・・・くたばれ！！」
目を少し血走らせながらも完全に後ろを取り，必殺の間合いで剣を振り下ろすローク，
しかし剣の方が逆に砕け散り，光は至って涼やかな顔で蚊でも追い払うかのように，
平手でロークを殴り飛ばした。
「無駄だ・・・所詮人間に，神を越えることなど出来ぬ・・・」
「こいつ，不死身か！？」
普通ならばどう考えても致命傷の一撃でさえまったく効いている様子がない光に，ルイ
は敗北を予感した。ルディはすぐにその様子に気が付き，ルイに怒鳴りつけた。
「ルイ！戦場では弱気になったヤツから死ぬんだぞ！！」
「けど・・・どうやって勝つんだよ！相手は・・・神なんだぞ・・・」
「いまからそれを見せてやる・・・」
そう言うやルディは剣を鞘に収め，ちょうど抜刀術のような構えを見せた。
「みんな！散れ！！！」
その一声とともにルディは抜刀術の加速を加えながら，光の如き速さでエルシディオン
を横に払い，縦に振り下ろし，最後にアッパースイング状に振り上げた。その速度から
発せられるエアスラッシュは最後の一発が最初の二発を巻き込み，ドリル状の回転を
加えながら油断していた大いなる光に直撃した。
「ぐっ・・・」
巨大なエアスラッシュ・・・ルディの秘剣「エア・エボリューション」をくらい，光は数メートル
ほど吹き飛ばされた。その一撃は致命傷にはならなかったが，立ち上がった光の顔
からさっきまでの余裕に満ちあふれた笑みは消えていた。
「泥人形の虫ケラが・・・なめた真似をしおって・・・」
「やっぱりタフだなこいつ・・・」
右手で頭をかきながらルディは言った。しかしこの一撃は皆に希望を与えた。相手は
決して絶対的な存在ではないという希望を，である。
しかしそのかすかな希望も，本気を出した大いなる光の猛攻の前には無力であるかの
ように思われた。ファルさえも追いつけぬスピードと，フォーレンをも上回るパワー，
しかし決して止めを刺さないその様は，獲物を弄ぶ猫のようにも見えた。
「我が体に傷を付けた報いだ！苦しめ！！もっともいくら苦もうとも，我に許される事
は決してありえんがな！！」
的確に急所を外し，しかし痛みは最大になるように，光は容赦のない攻撃を加えた。
足を封じ，手を封じ，全員をジワジワと，しかし確実に葬り去ろうとした。
「フウ・・・ようやく少し心が落ち着いてきた・・・さあて・・・目障りだ・・・消えろ。」
そう言うと光は両腕を上に挙げ，莫大な力を集積しはじめた。
「跡形もなく消えるがいい・・・すぐにアルゴル全体に後を追わせてやる！！」
そう言って光が手を振り下ろすと，彼の頭上に集積された巨大なエネルギー球がみんな
めがけて放たれた。その大きさは，直撃させれば七人の人間くらい余裕で跡形もなく
消し去る事ができるであろうと思われた。
「そんなこと・・・させるワケないでしょ！！守りの力よ・・・ワーラ！！」
光の一撃をなんとか防ごうと，ナーシアは立ち上がり，ワーラを唱えた。空気上に発生
した魔法の壁は，光の呪文と正面からぶつかりあったが，若干押され気味である。
「くっ・・・させるモンですか！！」
自分の全ての力を注ぎ込みナーシアはワーラを放った。足下はすこし陥没し，体中の
数カ所の血管が破れ血が吹き出してくる，それでもナーシアは必死に耐えていた。
「無駄だ・・・貴様のような小娘にわが魔力を跳ね返すことができるはずなど・・・」
そう光が言いかけた時，光の放った呪文が彼めがけて迫ってきた。大いなる光は一瞬
目の前の状況が信じられなかったが，間一髪光弾を払いのけた。光自身はナーシア達
の方へと跳ね返すつもりであったが，大きくそれて宇宙の彼方へと消えていった。
「どう？あたしも・・・やるモン・・・で・・・しょ・・・」
光の呪文を跳ね返し，皆の方を向いてニコと笑うとナーシアはその場に倒れこんだ。
自分のレベルを遥かに越える技を使うことで全身，特に心臓に莫大な負担がかかり，
仮死状態になったのである。戦うことはもちろん，生命も危険な状態といえた。
「ナーシア・・・死なせはしないぞ・・・」
スレイは力なく横たわる我が子を抱きしめると，自分の生命エネルギーをナーシアに
注ぎ込み，ナーシアの治療にあたりながらそう言った。そしてスレイは，初めて心から
我が子を，ナーシアを強く誇りに感じていた。
「光！貴っ様ぁ〜！！！」
ルイは光に猛然と突進した。しかし光は左腕でルイの剣をいなし，右腕でルイを殴り
飛ばすと，ルイめがけてさっきのよりは小さい，ルイ一人を殺すための光弾を放った。
「・・・死ね。」
光に吹き飛ばされた直後，まだかわすための体制も整わないところへの一撃に，ルイ
は完全に死を覚悟した。しかしルイを守ろうと，ルディがルイの方へ走っていった。
「させるかっ！！！」
ルディはそう叫ぶと全力でルイの方へと走って行き，ルイを押し倒した。おかげでルイ
は傷一つ負わずにすんだが，光の一撃をモロに受けたルディの背中は焼けただれ，
顔は苦痛に歪んでいる。
「クッ・・・大丈夫か？ルイ・・・」
かすれがすれな声でルディは言った。
「ルディ・・・どうして・・・」
ルディの突然の行動にルイは一瞬放心状態になった。そんなルイに対しルディは口元
に苦しみながらも微笑を浮かべながら答えた。
「息子だから・・・じゃ足りないか？」
そう言うとルディはガクッとルイの体に崩れ落ちた。しかしルディの心臓の鼓動はルイ
の体に伝わってくる。危険な状態とはいえ，手当次第で十分に助かりそうである。
「父さん・・・」
ルイは誰に言うともなくそうつぶやいた。初めてルディと出会ったとき抱いた憎しみの
かすかに残っていた最後の一片までも，今はきれいに流されてゆく，そんな気がした。
「母さん・・・父さんの治療を・・・」
「ええ・・・任せておいて！」
ファルがそう言うのを聞き届けると，ルイはネイソードを力強く握り直した。
「ルイ・・・やっと呼んでくれたのね・・・ルディの事，父さんって・・・」
ルディの治療をしながらも，ルイのその一言に涙ぐむファル，しかしルイはそんな事を
気にもかけず，ロークも，フォーレンもダメージが大きく今すぐには動けない中で，
一人剣を握りしめ，大いなる光に立ち向かっていった。
「こわっぱが・・・」
大いなる光は悠然と腕を組み，あざけるような口調で言った。そんな光に対し，ルイは
それまでを遥かに上回る勢いで，猛然と斬りかかっていった。
「ホウ・・・なかなかのものだ・・・しかし，あくまで人間の中での話だがな。」
ルイの攻撃を光は軽くあしらった。しかしルイは再び起きあがり，何度倒されても全く
怯むことなく，起きあがっては斬りかかり，また起きあがっては斬りかかった。いや
ただ起きあがるだけではなく，しだいに攻撃が当たるようにさえなってきたのである。
しかも光に回復の余裕さえルイは与えなかった。
「これだけ喰らえば・・・あんたの攻撃も読めてくる・・・」
「馬鹿な・・・どこからこんな力がくるというのだ！？こんなガキの力が，戦闘力の
限界が・・・読めぬだと！？」
「俺は，みんなに守られて生きてきた・・・母さんに，ナーシアに，そして父さんに・・・
今度は，俺がみんなを守る！光・・・もうお前には，俺の仲間に，毛ほどの傷もつけ
させない！！お前を・・・倒す！！」
「ほ・・・ほざけぇぇぇぇっ！！！」
次第に我を失い攻撃を仕掛ける光，しかしルイは冷静だった。自分でも不思議なくらい
頭が透き通っている気がした。
それにルイは決して一人で戦っているわけではない。他の仲間達も，できる限りの後方
支援はしているのである。たとえ大いなる光の攻撃がルイの全身を貫こうとも，仲間の
テクニックが一瞬のうちにルイを癒し，大いなる光がルイ以外の者に注意を向ければ
その隙をルイは的確に突いてくるのである。
「馬鹿な・・・私が，神なる大いなる光が，何故虫ケラ如きに押されねばならぬ・・・」
「お前は，絶対に俺達には勝てない！自分の力しか信じなくて，全てに対して高圧的に
振る舞う事しかできないお前なんかに！！これで・・・終わりだ！！」
そういうやルイのネイソードは大いなる光の体を一気に切り裂いていった。
「グ・・・ハッ・・・」
口から大量の血を吐き出し，大いなる光はガクと膝をついた。
「もはや，これまでか・・・しかし我もただでは死なん・・・この星を，リュクロスを
貴様らもろとも吹き飛ばすことぐらい，我一人でも出来る・・・道連れだ！！」
ルイ達全員を巻き込み大いなる光は自爆しようとした。けれどその力は光が取り込んだ
三人の聖霊達によってすぐに内側から封じ込められていた。
「主君よ・・・大いなる光よ・・・もう，おやめください・・・」
大いなる光と同化したレ・ルーフは，光の内側からそう光に話しかけてきた。
「馬鹿な！お前達も・・・我が忠実なる三聖霊達も，我を裏切るというのか！？」
「いえ・・・ご理解ください・・・もう，アルゴルはあなた様お一人の物ではありません，
護り人達が言ったように，数百万年の間にあなた様の手を離れていったのです・・・」
「ええい，黙れ！我は神なるぞ！！神なるこの私の被造物が・・・グッ・・・」
怒りをみなぎらせながら光はまだ何かを言おうとした。しかし再び血を吐き，両手を
地面につくと，もう何を言う気力も光には残されていなかった。
「せめてあなた様の，死出へのお供は致します・・・この星，リュクロスとともに・・・」
「やれやれ，最後くらいワシも，一緒に行ってやるとするかのう・・・」
「リ・フェーズ！！」
再びルイ達の前に姿を見せたリ・フェーズはルイ達に向かい語り出した。
「フム・・・ルディの奴は起きていないのか・・・まあ，あ奴が目覚めたら伝えておいて
くれ・・・ワシが死んだら，お前さんはもう二度とメギドは使えん・・・しかしいいじゃろ，
もう大いなる光も，深遠なる闇もいないこれからのアルゴルに，禁断の力は必要ない，
お主らの力で良い未来を作れとな・・・さあ，いったん動き出した光の力は，ワシら
とてそう長くは押さえられん。ここももう少しで爆発するぞ・・・」
「はい！行こう・・・みんな！！」
七人は急いでランディールに乗り込み，リュクロスから脱出した。そしてその直後，
ランディールのモニターに映し出されたリュクロスの爆発の映像は，大いなる光の死，
そしてアルゴル太陽系をめぐる最後の戦いの終焉を，無言のうちに物語っていた。
「終わった・・・のか？」
宇宙船の窓から後ろを見ながらルイはつぶやいた。今までの色々な出来事が，まるで
昨日起きたばかりのような，そんな気がした。
「ああ・・・とりあえずはな・・・」
「けど，光の内部での裏切りに助けられたって感じだな・・・」
「まあ・・・自分以外の何者も信じなかった報いといえばそれまでだが・・・俺も一歩
間違えていればああなっていたのかもしれない,そう考えると何だかな・・・」
「ローク・・・」
モニターの映像を見ながら，ルイとロークはそのようなことを話していた。純粋に個々
の戦闘力で言ったら光は数段上であった。それに勝てたのはチームワークももちろん
なのだが，運が絡んでいたのも否めないのである。
「あいつも独裁者特有の孤独に苦しみ，力しか信じられず，高圧的に振る舞う事しか
できなくなったのかもな・・・思えば哀れなヤツ・・・」
ルイとロークの話を傍らで聞きながら，スレイは誰に聞かせるわけでもなく，そうつぶ
やいていた。
「おかえりなさい！みんな！！」
エスパーの館に帰ってきたみんなを，そう言って真っ先に出迎えたのはシェスである。
やむなくリュクロスへ行くのを取りやめた彼女にとって，この数日は，まさに一日千秋
の思いであったといっていい。それゆえにスレイとナーシアの顔を見たときには，目に
涙を浮かべながら喜んだのである。
しかしシェスをはじめとし，エスパー達が続々と出迎える中でスレイの背中におぶられ
ているナーシアはそれが恥ずかしくて仕方ないといった様子で，散々スレイの背中で
わめいていた。
「おろしてよパパ！友達に見られたらどうするのよ！！恥ずかしいったらないでしょ！」
「無理するなナーシア・・・ほんの一日前は死にかけてたんだぞ。」
「だからもう大丈夫だって言ってるでしょ！！」
顔を真っ赤にしてスレイの背中で抗議するナーシアとそれを気にかける風もないスレイ
そしてそれをほほえみながら見ている皆の様子にもまた，人々は戦いの終焉を感じず
にはいられなかった。
「スレイ・・・あなたも・・・ナーシアも，無事で本当に・・・」
「おいおい泣くなよシェス・・・せっかく無事に勝って帰ってきたんだからさ・・・明るく
いこうぜ，明るく！！」
「ええ・・・そうね！じゃあ早速，祝勝会の準備といきましょうか！！」
スレイにそう言われ，シェスはすぐに彼女本来の明るさを取り戻した。
「ホント，そうこなくっちゃママらしくないもんね！」
そして数日後，モタビアのハーンやパイクたちも招いてささやかな祝宴が催された。
その後も一行は約一週間ほどの間デゾリスに滞在し，そしていよいよ明日にはモタビア
に帰ろうという日，ルイはナーシアと二人で，三度思い出の多いウェポンプラントへと
足を運んでいた。
「ここにはずいぶん，世話になったわね〜。こんな大きな所壊滅させたなんて，今でも
夢みたい・・・そう思わない，ルイ？」
「うん・・・」
「どうしたのルイ？最後にここに来たいって言ったのはあなたじゃない。」
ここ数日，別れのつらさからルイはどうも沈みがちである。しかしそんなルイとは対照
的にナーシアは傷もとうの昔に完治し，いつも通りの天真爛漫の明るさであった。
「ナーシア・・・」
少し頬を赤らめ，目を涙ぐませながらルイは言った。
「なに？ルイ・・・」
「俺・・・モタビアに帰りたくない・・・ナーシアと別れたくないよ・・・ずっと，何て言ったら
いいのか分からなかったけど，ようやく分かった・・・俺，ナーシアの事・・・好きだ！」
そう言うとルイの顔は火が出そうなくらい真っ赤になった。鬼神の如き力で大いなる
光を倒した人間と，とても同一人物には思えない。そんなルイにナーシアは明るく
ほほえんで見せた。
「な〜に言ってるのよ。何も今生の別れってワケじゃないんだし宇宙船だってあるん
だから，いつでも遊びに来ればいいじゃない。ファルおばさんに操縦できたんでしょ？
ならあなたにも絶対できるわよ。」
「うん・・・」
「だ・か・ら，いつでも遊びに来てよ。歓迎するわ。」
そう言うとナーシアはルイの頬に軽くキスをした。
「大好きよ，ルイ！」
「見てルディ！郵便受けにこんなのが！」
よく晴れた昼下がり，買い物から帰ってきたファルの手に一通の手紙が握られていた。
「へえ・・・ロークからじゃないか。あんの野郎，あれから八年も音沙汰なしで，一体
何していやがったんだ〜？」
ちょっと皮肉っぽく言いながらルディは手紙の封を切ると，中にはこう書いてあった
「・・・長い間ご無沙汰していたことをまず謝ります。自分にとっての居場所を見つける
時まで連絡はすまいと思っていたので・・・私は今，北方のモンセンの街に住んで
おり，剣を鍬に持ち替えて働いています。また，近いうちに結婚をする事になりまし
たので，婚約者との写真一枚を同封しておきます。ささやかながら村で式をあげたい
とも思っていますので，日程が決まり次第また連絡します・・・ローク・・・」
そしてルディが封筒の中を調べてみると，ロークと，清楚で優しそうな女性が一緒に
写っている写真が一枚入っていた。
「へえ〜，あいつも，幸せにやっているみたいだな。」
「そうね・・・けどこれって，私はふられちゃったってことかしら？」
「ハハッ，そ〜かもな！」
ルディとファル紅茶を片手にそう話していると，ルイが自分の部屋から出てきた。
肩にはボストンバッグをさげ，どこかへ出かけるようである。
「なんだ〜？またデゾリスか？」
ちょっぴりからかうような口調でルディは言った。
「ヘヘッ。ま，そうゆう事！」
「しっかしお前達もよく続くよなあ，遠距離恋愛もここまで来ると究極だろう。」
「まあ，ね。けど，父さん達みたいに，最初から同居ってのも珍しいと思うけど。」
「ま，そりゃそうだが・・・あ，ルイ！だったらついでにロークの手紙，スレイ達にも
見せてやってくれないか？」
ルディにそう言われて渡された封筒をバッグの中に入れ，ルイは元気よく家を飛び出し
ていった。
「じゃ，行ってきま〜す！！」