ＰＳ・マグナ・ドゥヘル II
第二話
前回のあらすじ
地上移動要塞−ガグナードを動かしたものの止め方がわからず燃料切れで止まった。
「なんか、妙に簡単なあらすじだな。」
「リーダー・・・あまりそういう事を言わないほうが・・・。」
「なぁ、動かなくなったぞ？」
「えぇと・・・燃料が空になったみたいですね。」
「燃料がそら？」
「・・・・・。」
「リーダー、つまんない。」
「すまん。」
という事で燃料ってのを調べた結果・・・無限動力炉という物らしいのでほっとけばまた動くようにな
るそうだ。
今度はこんな事にならないようにみんなでいろいろ調べることにしたのだが・・・俺はなぜか隅のほう
においやられた。
「リーダー、邪魔しないでくれます？」
というようにみんなに邪魔者扱いされて、する事がなくなってしまった。
一応、機械技術と機械知識は俺が一番なのに・・・。
「どうしてだぁぁぁーーーー！！！！」
おっと、思わず声にでてしまった・・・。
「アルガイド・・・どうかしたのか？」
「いや、なんでもないんだ・・・。」
気がつくとそこにはガーランが居た。
全然気がつかなかった・・・。
ガーランって意外と存在感ないとか？
「アルガイド・・・・お前、何か失礼無い事考えてないか？」
「なななななんのことだ？」
「・・・・・。」
こいつは、なんか妙にするどいな。
今後気をつけよう。
「まぁいいか。やることないなら、何処かで金稼いだらどうだ？今の俺達の財力ってのはあまり無い
んだからな。」
「そ・・・そうだな。」
それで、俺は今落ち葉拾いをしていた。
簡単で金になる仕事っていいな。
片手でも出来るし。
けど、ハンターにこんな仕事依頼する奴ってどんなやつだ？
一体何をかんがえているんだろうな。
やるほうもやるほうだよな・・・。。
そんなわけで俺はただひたすら落ち葉を集めつづけた。
半刻後・・・集まった落ち葉をみて俺は焚き火をしようと思った。
幸い今は俺しかこの場にいない。
集めている時には結構他のハンターらしきやつらもいたんだけどな・・・何処行ったんだ？
それはともかく・・・。
「ラフォイエ！」
俺は簡単な炎系のテクニックで火をつけた。
少しばかり炸裂したときに大変な事になっているけど気にしなくてもいいだろう。
・・・・・ギフォイエにしとけばよかったか？
と後悔しはじめたのはそれから数秒後のことだった。
「さっきの爆発は一体何だ！」
「モンスターでも入り込んだのか！？」
というような騒ぎになったからだ。
先程俺以外のハンターが見当たらなかったのはモンスターとの交戦によるものだった。
それで、一匹入り込んだのかというようなことに・・・。
当然俺は・・・。
「あぁ、ついさっき俺が仕留めた。」
と言ってしまった。
「あんた、武器も持たずに片腕で凄いな。」
「さては相当名の知れったハンターなんじゃないか？」
「え・・・俺はアルガイドっていう・・・。」
「アルガイド・・・？聞いた事無いな・・・。」
これ以上ここにいる事ができなかった。
とても辛かったんだ！
「リューカー」
だから逃げてもいいよな・・・。
「アルガイド・・・一体何処いってたんだ？探したぞ？」
戻ってきた早々ガーランがこんな事を言ってきた。
「いや、お前が金を稼いだらどうだって言ったから・・・。」
「あぁ、あれか？あれは冗談のつもりだったんだが・・・。」
「・・・・・。」
「それよりも、今度はまともに動くぞ。止め方も攻撃方法も調べたしな。」
「そうか・・・。」
再び動かそうと思ったんだがその前に客がきたらしい。
客・・・そう、敵だ。
前回動かしたときに発見されたんだろう・・・盗賊がこれを狙ってきた。
最初は、ガグナードで戦おうと思ったんだが・・・・盗賊相手にそれは・・・というのもあるしどうい
う武器があるのかがわからない為全員降りて戦う事にした。
敵の数は約３０名。
勝てない相手ではない。
が、数の上で不利な事にはかわりない。
「ガグナードには近づけるなよ！」
「わかってる！」
近づかれたときにそのまま中に突入されたら大変だから念を押しておく。
早速戦闘開始なのだが・・・・俺は武器が無いためあいかわらず後ろにいた。
一応護身用のナイフ程度のものならあるんだが・・・・あまりうまく使えないからないのと同じだな。
というわけで後ろから指示をだしても聞いてくれそうにないので黙って見ていることしかできない。
カイナスが前回新しく用意した斧を取り出してかまえた。
「ダブル・トマホォゥク・・・ブゥメラン！」
カイナスが斧を二つ飛ばした。
投げた斧は敵・・・盗賊を５名ほど切り倒してカイナスの元へと戻ってきた。
よく戻ってくるな・・・あの斧・・・・それよりもカイナスは戻ってきた斧を受け止められるのか？
俺の期待通りカイナスは戻ってきた斧を回避した。
斧はそのまま飛んで行きバフォグが防御のために出した盾に突き刺さった。
「あ・・・・危ねぇ・・・・受け止められるようにしとけよ！」
「ごめん・・・。」
カイナスはバフォグの盾に突き刺さった斧を回収しに走り出した。
その時後ろから狙われたのだが、ガーランが狙っていた奴を倒した為攻撃はされなかった。
そのまま次の敵に攻撃しようと剣を振り上げたときに盗賊のナイフがガーランの腹部に刺さった。
鎧は着ているもののライトアーマーしか着けていないため腹部の防御はできないので直撃だった。
「ガーラン！！！！」
俺は思わず叫んだがガーランは何事も無かったかのようにナイフを引き抜いて再び戦闘に参加した。
タフな奴・・・・。
いや、もしかしたら・・・ナイフが刺さって痛いと思わなければ痛くないというアレかもしれないな。
「おい！アルガイド、また何か失礼な事考えてないか！？」
「お・・・おい！ガーラン！前見ろよ前！」
俺に文句を言うために振り返ったガーランは後ろから切り付けられ倒れた。
ガーランがそのまま動かないのでシーンが無事かどうかを確認するために走って行った。
「・・・・・！」
どうやら無事ではなかったようだ。
結構簡単にやられたな・・・あいつ・・・。
他の場所ではガルゼスとジャムルがなにやら合体技を披露していた。
二人の剣技はとても息が合っていて反撃の隙を敵に与えなかった。
一体いつのまに剣がうまくなったんだ？ジャムルのやつ・・・。
と、俺のほうにも敵が迫っていた。
後ろで何もしていないから弱いという風に見えたのかもしれないが・・・これは俺の力を見せ付ける絶
好のチャンスだった。
攻撃を避けてから間合いを取った。
「ラザン！」
俺のテクニックによって生み出された真空刃で俺に攻撃してきた不運な奴を吹き飛ばした。
ちょっと攻撃範囲の関係で後ろにあったガグナードにも真空刃が飛んで行ったが傷一つついていなかっ
た。
凄いぞ！ガグナード！
俺は調子に乗って敵の塊にギザンを放った。
結構吹っ飛んだな・・・。
なんか、バフォグも巻き込まれそうに見えたけど多分気のせいだろう・・・。
「・・・・・・・・敵が撤退していくな。」
いつのまにやら俺の側に着ていたジャムルがそんな事を言うと同時に敵が撤退をはじめた。
おそらく約２０名程倒したからだろう。
・・・・ジャムルって喋れたのか！？
始めて声をきいたような・・・。
「リーダー！頼むから俺を巻き込むな！！！」
気づくとバフォグも俺の側に着ていた。
・・・・・・・気のせいじゃなかったのか。
「あ・・・あぁ、悪かった。今度から気をつける。」
「一応勝ったけど・・・・ガーランが・・・。」
「思えば・・・弱いくせに色々やってるやつだったよな・・・。」
「・・・誰が弱いって？」
「ガ・・・・ガーラン！？生きていたのか！！！」
「勝手に殺すなよ・・・。」
「そんな・・・・息をしていなかったのに・・・。」
「でも、俺は生きているぞ。」
「まぁ、生きていたんだから良かったじゃないか。」
「あのなぁ・・・カイナス・・・。」
という訳で俺達は戦死者０名で戦闘を終了した。
・・・・ガーランって死んだようにみえたけど・・・・・死んだふりが得意なのかもな。
「なぁ、アルガイドまた失礼な事考えてないか？」
「気のせいだって。」
恐ろしく鋭いな・・・。
「おいガーラン・・・腹にナイフ刺さったけど大丈夫なのか？」
「え？あんなのたいした事ないって。」
「でも、一応治療したほうがいいぞ。」
「大丈夫だって。」
俺は手元にあったカイナスの斧でガーランの頭を殴っておとなしくさせた。
ちゃんと柄のほうで殴ったから・・・・ってカイナスの斧は両刃じゃないか！
いや！それ以前になんでこんなところにカイナスの斧があるんだ！
ひょっとして忘れて行ったのか？
ガーランは頭から大量の血を流して倒れていた。
とりあえず・・・・見なかったことにしよう。
ガーランはさっきの戦いで戦死したんだ・・・。
そういうことにして俺はガグナードの医務室から出てコクピットへ移動した。
コクピットに入るとシーンがこっちを振り向かずに言ってきた。
「リーダー、さっきガーランが探してたけど・・・何かやったの？なんか怒ってるみたいよ？」
「さっき・・・・・って、いつだ？」
「ついさっき・・・・・３分もしてないわ。」
「・・・・・・。」
３分前って俺がガーラン殴り殺して・・・・・じゃなくて死亡を確認してココへ移動している頃じゃな
いか・・・。
と、コクピットに誰か入ってきた。
「見つけたぞ！アルガイド！」
それはガーランだった。
「なんで生きている！！！！！」
「アルガイド！さっきはよくもやりやがったな！」
「ここ・・・狭いから暴れるなら外でやってね。」
シーンを無視してガーランが抜刀して俺に攻撃してきた。
当然俺も応戦すべく護身用のナイフを抜いた。
ガーランの攻撃をかわして反撃にでようとしたんだが、ガルゼスにいきなり当身を食らって倒れた。
ガルゼス・・・居たのか・・・。
目が覚めると外だった。
近くにガーランも倒れていた。
どうやらガルゼスに気絶させられたようだった。
この隙に・・・と思ったんだが俺が立ちあがった直後にガーランが目を覚ました。
俺が間合いを取ろうと離れると凄い勢いでガーランが立ちあがった。
が、しばらく突っ立ったまま硬直していた。
あれは、立ちくらみだな。
いきなり立つからだ・・・。
この隙にボディに一撃入れて再び気絶させようと近づくと狙っていたかのようにガーランの攻撃を受け
てダウンした。
次に目が覚めると医務室に居た。
どうやらガーランに滅多打ちにされたらしく体中が痛い・・・。
「あ、リーダー生きてたんだ。」
「カイナスか・・・・それはどう言う意味だ？」
「ま、気にしない気にしない。」
「・・・・・。」
俺はカイナスに何かを求めるのをやめてとりあえず、コクピットへ移動した。
「な・・・なんだあれは！？」
コクピットへきてみると正面にでかいモンスター・・・サンドワームが居た。
「おそらくサンドワームかと・・・。」
「いや、そうじゃなくて・・・・。」
「モンスターですよ。」
「そうでもなくて・・・。」
「じゃぁ、敵っていえばいいのか？」
「・・・・・。」
まぁ、敵が来たんだな。
俺達はこのまま交戦状態にはいることにした。
初のガグナードを使った戦いだ！！！
続く
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