ＰＳ・マグナ・ドゥヘル II
第九話
前回のあらすじ
「さて、前回は・・・自宅から色々ガグナードに持ちこんだんだ。」
「・・・・・リーダーとバフォグだけね。」
現在ガグナードはピアタを目指して移動していた。
だが、ゼマの辺りまで来ると隕石が降ってきたのを確認したのでそちらへ行く事にした。
隕石が落ちた所まで行くのに大体２日くらいかかっていた・・・それくらい離れた場所に落下した。
「さて、早速隕石に行くか。」
「潜入隊はどうする？」
「俺とジェンドとディアスで行く。」
アルガイド達は隕石に入ってから少し行った所で思わず足を止めた。
「な・・・なんだこれは！？」
「機械兵の死体・・・かな？」
「しかし・・・全滅しているようでござるな。」
アルガイド達の前方の通路全てに機械兵の残骸と思われる破片が大量に散らばっていた。
その残骸は全ての通路に落ちていたので、この隕石内の機械兵は全滅していると判断し最深部へと急い
で移動していった。
それは、この隕石にあるマグナ・ドゥヘルがあるかどうか・・・破壊されているか、持ち出されている
かを確認するためである。
最深部へとやってきたアルガイド達は早速マグナ・ドゥヘルを調べたのだがすでに持ち出された後らし
いという事がわかった・・・というのはマグナ・ドゥヘルの残骸が落ちていなかった為そう判断した。
どうしようもないので一旦ガグナードへ帰還しこの事を皆に伝えた。
「まぁ、アルガイドでもマグナ・ドゥヘルを発見できるんだから・・・他の誰かがマグナ・ドゥヘルに
気がついてもおかしくは無いな・・・。」
「確かに・・・。」
「お前等なぁ・・・。」
だが、今更何を言ってもどうにもならないので当初の目的地・・・ピアタへと向かった。
１日前・・・。
隕石が落ちてから日付けが変わる頃の事。
それに誰かが・・・・ギゾフォスト・ダルグォが入っていった。
隕石の中に入ると、当然機械兵達がキゾフォストに襲い掛かるが機械兵が近づいただけで全ての機械兵
が大破していた。
これはプロセダンを広範囲に使用しただけで特に特殊な技能を使ったわけではない。
そして、機械兵を破壊し続けて最深部へ到着した。
ギゾフォストはマグナ・ドゥヘルを起動させるべく辺りの機械を操作させてから２分くらいするとマグ
ナ・ドゥヘル・・・ジャイグが目覚めた。
「・・・気分はどうだ？」
「良くないな・・・お前何者だ？」
「俺はギゾフォストという者だ。」
「そう言う事を聞いているんじゃない・・・人間か？と聞いているんだ。」
「・・・それは答える必要はないんじゃないか？」
ジェイグの機械はこのギゾフォストという男を人間と判別していなくガルデュークと同質・・・もしく
は似たようなものという反応を示していた。
一応、ギゾフォストは外見は人間で歳は２０〜３０くらいで長髪の男という感じ。
ジャイグは一応警戒してギゾフォストを監視するかのように見ていた。
「なんのようだ？俺を破壊しにきたんじゃないのか？」
「だったら既にやっている。」
「・・・それもそうだが・・・なら、何の為に俺を・・・。」
「お前の・・・マグナ・ドゥヘルの力が必要だからだ。」
「何の為に・・・？」
「ガルデュークを倒すためだ。」
「そうか・・・だが、すぐには信用できないな・・・アンタがガルデュークの手下という事もあるんだ
しな。」
「・・・確かに。なら、どうすれば信用してくれるんだ？」
「俺と戦え！」
「・・・・・まぁ、いいだろう。どうせやるならフェアにやろうじゃないか。」
「そうだな。」
二人が戦闘体勢に入ったと同時にギゾフォストがジャイグに仕掛けた。
マグナ・ドゥヘルも機械兵・・・素手でどうにかできるようなほど、やわな装甲をしていない。
そう判断したジャイグはわざと攻撃をくらいカウンターを狙う事にした。
・・・だが、ギゾフォストの右の拳がジャイグを強打しコンボで左の拳をくらい思わず倒れてしまう。
「その程度か？」
「まだまだ！」
ジャイグは立ちあがったと同時に走りギゾフォストに飛び膝蹴りを当て着地した時に左の拳で殴る。
ギゾフォストも怯まずに反撃として左ストレートをだしたがジャイグはコレをかわしてギゾフォストの
顔にエルボーをいれた。
「か・・・顔はやめろ！」
「・・・え？」
「隙だらけだ。」
ジャイグはギゾフォストが突然妙な事を言ったので一瞬呆然となってしまい、そこにギゾフォストがボ
ディブローを左右連続で叩きこみ続けジャイグが思わず前のめりになった時に左膝蹴りをあて、右のか
かと落としを後頭部に叩きこんだ。
ギゾフォストの靴には基本的にラコニア製の鉄板が仕込んであるので、このかかと落としはとても強力
なものになっただろう。
「き・・・きたねぇ・・・。」
「これは戦いだ。綺麗も汚いも無い。」
ギゾフォストは先程自分で言った「フェアにやろう。」を無視するかのように吐き捨てた。
そして、ジャイグは流石に立って居られなかったらしくそのまま前のめりに倒れた。
「しすてむニえらー発生・・・【めもりー】ちぇっく・・・。」
「・・・・・・大丈夫か？」
ギゾフォストも「これは不味いかもしれない」と判断し倒れているジャイグに駆け寄って体を揺すって
見るが何の反応も無い。
「しすてむ再起動マデ、アト５・・・４・・・３・・・２・・・１・・・起動えらー。」
「お・・・おい！？」
「今だ！」
ジャイグは立ちあがりざまにギゾフォストの顎に強力なアッパーをきめた。
くらったギゾフォストはそのまま後方に２回転して地面に落下した。
「・・・だましたな。」
「そっちが先にやったんだからな。」
「そうだったな。」
ギゾフォストも立ちあがり構えた・・・が、その前にジャイグが「もう戦いはやめよう。」と言ったの
でそのまま戦闘終了になった。
と、見せかけて攻撃しようとも思ったがそれでは話が先に進まないので止めた。
「お前の拳は嘘を言っていない・・・だから、俺はお前を信用するよ。」
「そ・・・そうか。」
俗に言う「拳と拳で語り合う」という奴なのだろうか・・・とギゾフォスト思った。
「手・・・大丈夫か？」
ギゾフォストは今までずっと素手でジャイグを殴っていた・・・マグナ・ドゥヘルも機械兵、その体は
金属で出来ているので素手で殴ると当然殴ったほうにもダメージが返ってくる。
この場合ジャイグにダメージを与えるほどの威力で殴っていたギゾフォストの手は、当然の如く破壊さ
れていた。
「これか？・・・ラレスタ。」
「・・・そう言う事ができたのか。」
「お前こそ大丈夫なのか？」
「こっちは平気だ・・・リカバー。」
「お前もか・・・。」
結局この二人は互いに回復が出来たのにも関わらず互いに使わないで戦っていたという事になる。
恐らく似たもの同士なのだろう。
そうしてジャイグはギゾフォストと共に隕石を脱出し何処かへ行ってしまった。
話を元に戻そう。
アルガイド達はそんなことも知らずにピアタへ移動していた。
ピアタに着く前にホークの所へ行っていたジャムルとジナグルが帰って来た。
二人は、今までやってきた事をアルガイド達に報告した。（この内容についてはマグナ・ドゥヘルT第
１０話参照。）
「けど、それでガルデュークが死んだのか？」
「・・・・・・・・俺はそんな気はしないが。」
「拙者もまだ生きているような気がするでござる。」
「そうですね・・・私達３人で倒せるような相手なら８人もマグナ・ドゥヘルを用意しませんしね。」
「そういえばさ、マグナ・ドゥヘルって誰が用意したんだろうね。」
「さぁ・・・？」
「そうだ！お前達合体できないか？」
「「「無理。」」」
「アルガイド、なんで急にそんな事を・・・？」
「ロボットが３体集まれば合体する。これ常識！」
「・・・一人でやってろ。」
みんな、アルガイドを残してコクピットから出て行ってしまった。
ただピアタについたからそうしただけなのだが、あまりにもタイミングが良すぎるのでアルガイドはと
りあえず硬直し続けた。
続く
次回予告
「さて、今回はギゾフォストに次回予告をやってもらおう。」
「断る・・・あばよ。」
「あぁ、またな・・・・っておい！何処へ行く気だ・・・遅かったか・・・。しょうがない・・・代わ
りにジャイグを呼ぶかな。」
「ジャイグならさっきギゾフォストと何処かへ行ったでござるよ。」
「ござる？ジェンドか。」
「そうでござるが？・・・ここに次回の事が書かれている密書があるでござるよ。」
「暗号化してないだろうな。」
「大丈夫でござる。今回は”あぶりだし”という物にしてあるでござるよ。」
「じゃぁ、火で暖めるんだな・・・・・って火がないぞ？」
「そうでござるな・・・・・。」
「しょうがないな・・・・・・ラフォイエ！」
「あぁ！？密書が灰に・・・せ・・・拙者が苦労して店先から柑橘類をくすねて・・・はっ！？」
「・・・あのなぁ！」
続く
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